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韓国人・アジア人の子「コシアン」急増

Posted July. 15, 2002 23:17,   

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全羅北道益山市(チョルラブクド・イクサンシ)に住んでいる今年6歳のミングック君は、このごろ目立って落ち込んでいる。

午前9時ごろ町内の保育園へ行き午後5時に帰ってくるが、保育園の友だちらがミングックの大きな目と黒っぽい肌色など自分らとは異なった外見に、距離を置いているような気がするからだ。ミングックは、仕事先から戻ってくるママが帰ってくる真夜中になって、ようやく顔に晴れた笑みが漂う。

ミングックは、いわゆる「コシアン」(KOSIAN)。ママは、韓国人だがパパはバングラディッシュ人だ。生まれる直前にパパが「不法滞在者」として強制的に帰国させられたために、ミングックは、パパの顔を一度も見たことがない。

京畿道安山市(キョンギド・アンサンシ)に住んでいるハンリョル(5・仮名)君も、ママは韓国人だがパパはパキスタン人だ。正式に婚姻届けを出した家庭なので、ミングック君とは事情が異なるが、普通の子どもらと外見が違うため傷つけられるのは同様だ。

最近、韓国に滞在している外国人労働者が30万人台にのぼり、このように韓国人と東南アジア人の間に生まれた「コシアン」の数が急増している。教育問題などが潜在的な社会問題として浮上しているが、政府レベルの対策が不十分で、本人だけでなく家族全体が苦しんでいる。

▲コシアンの実態〓「コシアン」は1997年ごろ、外国人労働者問題を取り扱う市民団体らが初めて使った言葉で、韓国人(KOREAN)とアジア人(ASIAN)の2世を指す合成語。とくに、韓国人と東南アジア人の間の子女を称する。政府統計はないが、市民団体は現在、韓国内のコーシアン数は少なくとも5000〜1万人に上るものと推定している。

コシアンは、京畿道の安山、始興(シフン)、富川(プチョン)、仁川南東(インチョン・ナムドン)工業団地周辺など、外国人労働者が多く集まる地域に居住している。だが、この数値は、婚姻届けを出した家庭を対象としたものであり、表面上に現れないコシアンはさらに多いものとみられる。

仁川移住労働者人権センターのヤン・ヘウ(36・女)所長は「1998年からは、両親の一方が韓国人ならば、子どもは自動的に韓国国籍を取得できる。コシアンの子どもが韓国人として登録されるため、統計資料を通じて把握できない」と説明した。

▲コシアン家庭の問題点〓最も大きな苦痛は、なによりも子女らが「揺れる家庭」で育たなければならないという点だ。1999年までも、違法な滞在をした外国人労働者は「強制出国」の対象だった。

2000年からは、本国と韓国に婚姻届けを出せば、永住権概念のF2ビザ(査証)を発給してもらうことができ、今年5月からは東南アジア人も韓国内での就業が可能になったが、このことをきちんと把握している人は少ない。韓国内就業は可能になったが、賃金や職種選択の幅が依然として制限的だという点も苦情に選ばれる。

▲対策はないか〓2000年以降から、韓国人と結婚した外国人労働者の韓国内居住や就業制限は大きく緩和された。しかし、これらの就業と生活上の苦情を聴取したり支援する制度的装置は全くない。

1997年、京畿安山の外国人労働者センターに設けられた「コシアンの家」など市民団体のほかには公けに相談できる空間もない。コシアンの家のキム・ヨンイム院長は「コシアン家庭が、韓国社会に定着できる装置を設けるのが急がれる時点だ」と話した。



run-juno@donga.com parkking@donga.com