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北朝鮮 金剛山ダムの貯水で、下流の韓国側に影響広がる

北朝鮮 金剛山ダムの貯水で、下流の韓国側に影響広がる

Posted May. 02, 2002 10:17,   

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安全性の議論を呼び起こしている朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金剛山(クムガンサン)ダムの貯水が始められていることによって、北漢江(ブクハンガン)への水の流入量が著しく減っており、そのためファチョンダム、春川(チュンチョン)ダムなど北漢江水系の諸ダムの発電量が平均26%も減るなど、被害が広がっている。

金剛山ダムが計画している規模(貯水容量26億2400万トン)で完成すれば、漢江(ハンガン)に流れ込む水も、水系全体の水量180億トンの10%に近い17億7000万トンが減ることになり、首都圏住民の上水源である八堂(パルダン)ダム周辺の水質管理にも大きな問題が起きるものと懸念されている。

このため韓国政府は、今月7日に開かれる南北経済協力推進委員会で、金剛山ダムの安全性への共同調査とともに、金剛山ダムに貯水する水のうち、韓国側の北漢江水系への管理に必要とされる年間6億トンの水を放流するよう要請することを決めた。北朝鮮がこれを拒否する場合、国際機関に仲裁を要請するなど多角的な対応策を講じる方針を固めた。

専門家らは、金剛山ダムによる韓国側の水不足を充当するには6億トン規模に上るダムを建設しなければならず、およそ3兆ウォンの予算が必要とされるという見方を示している。

建設交通部、韓国電力公社などによると、金剛山ダムが2000年10月から貯水を始めて以来、韓国側の北漢江上流のファチョンダムへの流入量は年平均29億トンから12億トンへと、およそ17億トン(59%)減っている。

これによって、ファチョンダムの年間発電量は、2000年の2億5080kWhから、昨年は1億8860kWhと、25%減っている。

北漢江水系の他のダムも同様で、同期間中△春川ダムは1億2699万kWhから1億674万kWh(減少率16%)△ウィアムノダムは1億6487万kWhから1億1963万kWh(27%)△青平(チョンピョン)ダムは2億7973万kWhから2億855万kWh(25%)△八堂ダムは4億3449万kWhから3億335万kWh(30%)へと減っている。

電力の販売価格を1kWh50ウォンとすると、5つのダムの発電減少量(3億2998万kWh)は、年間およそ165億ウォンとなる。もっとも依然として工事が進められている金剛山ダムが、計画の規模通り完成すれば、2011年には、首都圏の水不足量は、当初政府が予想した3億トンから、少なくとも9億トン以上に急増するものとみられ、懸念される。



jsonhng@donga.com