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[社説]南北間の合意、実践が重要

Posted April. 06, 2002 10:50,   

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南北朝鮮の関係が、こう着状態から解放されつつある。北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)を訪れている林東源(イム・ドンウォン)特使と北朝鮮は、離散家族の相互訪問と南北経済協力推進委員会の再開などに合意した。南北経済協力推進委員会が再開されれば、京義線(ソウルー新義州)鉄道や道路の連結、開成(ケソン)工業団地の造成、北朝鮮への食料支援と肥料の支援など、これまで振わなかった南北間の交流協力事業も活気を帯びてくるものとみられる。

しかし、問題は実践である。離散家族再開にしても、北朝鮮は昨年10月、日取りまで決まっている状態で急きょ、日程をキャンセルしてきた。南北間の経済協力も、やはり、ほとんどの原則には合意したものの、北側がこれを実践するのに消極的な反応をみせているため、足踏み状態にある。北側は、米国が悪の枢軸うんぬんしながら、引続き敵対的な態度を取っており、韓国もやはりこれに同調しているとして、合意事項を履行しなかった。

北朝鮮が、また何らかの口実を持ち出しては合意事項を実践に移さない場合、北朝鮮に対する信頼は、これ以上の回復が難しくなる。実際、北朝鮮が今日、国際社会から孤立して内外ともに苦しい立場に置かれているのは、自ら信頼を築けなかったからにほかならない。北朝鮮への支援について拒否反応が起きているのも、北朝鮮政権に対する不信感が主な理由である。

とりわけ北朝鮮は、南北関係を「窮地から脱出」するための、一時的な方便として利用しようとしてはいけない。南北関係を、米朝関係の改善のための補助的手段か、韓国から肥料や食料などの支援を受けるための臨時的な手段として利用しようとするなら、北朝鮮に対する信頼は決して築けないだろう。南北間の和解と協力を増進させる一方、民族問題を解決するという真しな姿勢で臨まなければならない。そのような姿勢を優先してはじめて、米朝関係をはじめ国際社会からの孤立から逃れることができる。

今回の合意事項が真面目に履行されるためには、わが国の政府の役割もまた重要である。南北の関係を他の目的に利用しようとしたり、無原則な支援に追われるとするなら、かえって北朝鮮がこれを悪用する可能性が強い。そうなると、北朝鮮に対する不信感が募り、健全な南北関係の発展も望めない。政府はまず、北朝鮮政策を進める上で、相互主義原則にもとづき正々堂々と進めるべきだ。