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ソ・テジの影でも…

Posted December. 06, 2007 08:32,   

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ソ・テジはさすがソ・テジだった。

1日、ソウル江西区登村洞(カンソグ・トゥンチョンドン)のKBS・88体育館で行われた「&ソ・テジ15周年記念公演」。公演が終わる頃、黒い大型画面に白い字が見え始めた。

「私は、あなたたちの囁きが、歳月の魔法で消えると思っていた。歳月の魔法にだまされないあなたたち…ありがとう」。続くファンの熱烈な叫び声。「サランヘ(愛してる)」。

同日の公演は、エピックハイ、スウィットソロウ、ネル、ピアなど後輩歌手たちがソ・テジのヒット曲を歌う「献呈」の形式で行われた。公演企画者であり同時に主人公であるソ・テジは最後まで現れなかったが、その事実を知りながら、4000人のファンは客席をいっぱいに埋めた。

最近、歌謡界に与えるソ・テジの影響はそればかりではない。直接、顔を現さなくてもファンを確保でき、話題を呼んでいる。

29日の午後6時から3時間、光化門(クァンファムン)にある教保(キョボ)文庫のホットトラックスには、珍しい風景が見られた。デビュー15周年の記念アルバムの販売を始めると、事前予約した約400人が並んだ。教保文庫のチョン・ジュウォン・チーム長も「行列をつくってアルバムを買う姿は、3〜4年ぶり」と不思議そうに見ていた。販売1週間前から、アルバムは買えないのかという問い合わせの電話も、1日に300〜400件を超えた。同日、COEXのMゾーンで開かれた「YEPP-P2ソ・テジスペシャルエディション」限定販売行事も同様だ。ソ・テジ自らのサインが入った26万〜33万ウォンものMP3プレーヤーを100個限定で販売するこの行事に、約1000人が殺到したこともある。

ある音楽評論家は、これについて「昔の名声で金をもうけようとするマーケティングに過ぎない」とし「あれほどの名声なら限定販売という言葉で購買欲求を刺激するのではなく、脳死状態になった歌謡界を生かすために何かすべきではないか」と話した。

一方、ソ・テジは、むしろ歌謡界の厳しい現実を考えさせる手本という見方もある。テレビのバラエティー番組出演など音楽以外のことで勝負しようとする最近の若い歌手たちに比べると、ソ・テジは音楽だけでチケットパワーを生み出すから、批判しにくいということだ。

同日の公演は、ソ・テジの音楽を聞きながら育った20代の中後半を超えた「ソ・テジ世代」が大部分だった。幼いころファンクラブの会員だったという塾の講師から、6集「ウルトラマニア」の公演時に徹夜をした友達と一緒に来た会社員まで。そのなかから、李ジンア(27、大学院生)さんに、いまだソ・テジに熱狂する理由を聞いてみた。すぐに、はっきりした答えが帰ってきた。「ソ・テジだから、他の歌手はないから」。



salthj@donga.com