Go to contents

ボランティア、家族でやると一石三鳥

Posted December. 05, 2007 08:27,   

한국어

2日午前、京畿道果川市(キョンギド・クァチョンシ)のある飲食店。一人住まいの年寄りや障害者たちに届ける弁当がぎっしり詰まっている。弁当の配達のため、4家族20人余りが集まっている。

朴イクスンさん(43)も妻のチェ・ジョンミさん(41)や息子のジョンヒョク君(14)、娘のトユンちゃん(12)と一緒に、弁当の配達のために列に並んだ。

朴さん家族がこの日に配達する弁当は13個で、7ヵ所を回らなければならない。昼食前に全てを届けなければならないので、足早に動いた。単に弁当だけ配達するのではなく、一人住まいの年寄りの自宅に訪ねては近況を尋ね、話し相手にもなる。朴さん家族が弁当をとどけるには、普通2〜3時間はかかる。

もっとも先に立ち寄った金某さん(77)の自宅。チェさんが、「ご飯はちゃんと食べているか」と聞くと、金さんは、「昨日は酒を飲みすぎて、温かいスープがのみたかったので、本当にありがたい」と話した。

ジョンヒョク君は、「家族と一緒に弁当を配達する時間が楽しい」と言い、「我々より厳しい生活をする隣人が多いことを、ボランティアをして分かった」と話した。

朴さん一家は、今年で3年目の家族ボランティア活動をしている。昨年は療養所で掃除のボランティアをし、弁当の配達は今年初頭から始めた。

国内でのボランティア活動は数十年の歴史を持っているが、家族ボランティアは00年に入って、本格的に始まった。

女性家族部・中央健康家庭支援センターは昨年、全国的に29の家族ボランティア団体のプログラムを運営し、今年は50に増やした。

ソウル江南(カンナム)ボランティアセンターのユ・ヒジョン社会福祉士は、「2000年初頭までは家族ボランティアの募集をしても、ほとんど志願者がいなかったのに、最近は、待機者リストを別に作るほど、人気が高い」と話した。

●「人への配慮もでき…子どもたちが変わりますね」

家族ボランティアは、家族が一緒に動くので、普段、会話のなかった両親と子どもたちが自然に親しくなれる。また、子どもたちにボランティアがどんなものか、わざわざ教えなくても自分で分かるようになる。

内装業者の朴さんは、「早く出勤して遅く退社する日が多く、自宅で子どもたちと顔を合わすのも難しかったが、ボランティア活動を始めたことで、子どもたちと話をする機会が多く増えた」と語った。

金ヒョノク・ソウル市ボランティアセンター代表は、「ほかの活動と同様、ボランティア活動もある種の習慣だ」とし、「幼いころボランティア経験のある人は、成人した後もボランティア活動に積極的になる」と語った。

金エジャさん(46、ソウル江南区大峙洞)一家は、障害者の世話をするボランティア活動を2年間やっている。金さんは、「人との付き合いの悪かった子どもたちが、最近は活発になり、障害者の友だちを見れば、駆けつけて助けようとする」とし、「頑固だと言われてきた主人も、今はボランティア活動の日を先に知らせてくれるなど積極的な性格へと変わった」と話した。

●家族単位のボランティアは一人住まいの年寄りへの訪問がもっとも多い

家族単位のボランティアは、貧しい人々への訪問や料理活動、行政業務支援などのプログラムを主流とする。

冬場は練炭配達やキムチ漬けのボランティアも活発になる。

最も多いのは一人住まいの年寄りへの弁当配達プログラム。いくらボランティアスケージュルが大変でも、さびしい年寄りの前で、笑いながらできるだけ多くの話を聞くようにする。このとき、両親が先に年寄りたちと温かい言葉で会話をすれば、子どもたちもそれにならう。

子どもづれのボランティア活動を選択する際は、児童施設の保育所や少年少女家族への支援活動はなるべく避けたほうがいい。ややもすれば支援を受ける同世代の青少年たちが傷つけられることもありうるからだ。

ボランティア活動が終われば、必ず家族が集まって、話し合う時間を設けるべきだ。ボランティア活動をしながら感じたことやボランティア活動をしながら変わったことなどについて、両親が助言者として、子どもたちと話を交わす。子どもにボランティア日記をつけさせれば、ボランティアの学習効果も高めることができる。

アン・スンファ京畿道果川市総合支援ボランティアセンター署長は、「ボランティア活動を『他人のために犠牲となることだ』と思うと、なかなか始めることができない」とし、「ボランティアを通じて自分も何かを学ぶという認識を盛ってこそ、活動を持続的に行うことができる」と語った。

●子どもたちに無理矢理させるのは禁物…大変でも自分からするように

家族ボランティア活動を行うためには、家族構成員の同意が必要だ。一部の熱心な母親は、子どもにボランティア活動への意思がないにもかかわらず、無理矢理連れて来て、させる場合がある。かえって逆効果になるのみならず、持続的な参加も難しい。

ユ・ヒジョン社会福祉士は、「家族ボランティア活動の核心は、隣人や地域社会へのボランティア活動を通じて、家族同士の和合を図ることだ」とし、「子どもたちにボランティアの意味を事前に十分説明し、自主的に参加するようにすべきだ」と話した。

家族ボランティアは子どもが小学生の時から始めたほうがいい。しかし小学校低学年の子どもはボランティア活動を遊びだと思ったり、一時的な体験学習程度と思うケースがある。また、現場でボランティア活動をすれば、肉体的にきつい場合もある。これを気の毒だと思って、子どもたちの仕事を代わってしてあげる両親たちもいる。

チョ・ソンウン中央健康家庭支援センター・事業企画チーム長は、「子どもたちに、『ボランティアは相手に役立つために行う活動だ』ということを認識させなければならない」とし、「子どもたちが少しでも大変そうに見えれば、すぐに変わってしてあげるのは避けるべきだ」と助言した。



likeday@donga.com