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ロシアのレーニンの銅像は今何を見ているか

ロシアのレーニンの銅像は今何を見ているか

Posted November. 24, 2007 03:03,   

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今、ロシアの10月革命90周年を論ずるのは、またその革命の英雄レーニンを思い出すのは、もしかすると無意味なことかもしれない。

しかし、この本の著者はレーニンを尋ねた。もっと正確に言えば、ロシア各地の資本主義の波の中でまだ立っているレーニンの銅像を踏査した。

フォトジャーナリストである著者は、ロシアの西方の先端であるサンクトペテルブルクでモスクワとエカテリンブルク、ウラル山脈を越え、西シベリアのノボシビルスク、イルクーツクを経て、東方の先端のサハリンまで1万kmを超える遠い道を通って、あちこちに立っているレーニンの銅像をカメラで撮影した。

レーニンの銅像を撮影し、その銅像の背景になる暮らしの風景を撮り、銅像の周辺で開かれるロシアの新しい変化を撮り、過ぎ去った革命の時代を回顧しながら、いろんな話を書いた本だ。

注意深くみてほしいのは、銅像の写真だ。スターリンの銅像はほとんど消えたが、レーニンの銅像が健在だということが不思議だ。サンクトペテルブルクのフィンランド駅の前のレーニンは、はげ頭で背が低く、古いコートを着て、手をあげて何かを指示している。モスクワのレーニンの銅像の後ろには日本企業三洋(SANYO)の広告看板が鮮明だ。この他にもバイカル湖の風に吹かれながら、踊るように立っているイルクーツクのレーニンの銅像、ブリャートの首都ウルランウデのソビエト広場に立っているレーニンの粗大で重い頭上など、その銅像の姿と周辺風景は実に多様だ。

時には寂しすぎ、時には依然として堂々たるレーニンの銅像の写真が魅力的だ。予期せぬレーニンの銅像との出会いが過ぎ去った歴史を考えさせる。



kplee@donga.com