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「あきらめきれない歌手への夢…歌は私の運命」

「あきらめきれない歌手への夢…歌は私の運命」

Posted October. 03, 2007 03:15,   

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現職歯科医が歌手デビューした。主人公は現在、江原道江陵市(カンウォンド・カンルンシ)とソウル江南区鴨鴎亭洞(カンナムグ・アプグジョンドン)の歯科医院の両方で、専門医として活動中の朴ソヨン(39)氏。朴氏は最近、ポップクラシックふうの10曲で構成されたクロスオーバー・アルバム「星と風の歌」を発表した。

単に趣味レベルで出したアマチュア・アルバムではない。イラスト作家クァク・ソンヨン氏の絵で作った表紙など、アルバムの隅から隅まで細心に気を配った「ウェルメイド・アルバム」という評価を受けている。何よりも、アルバムに収録された全曲の作詞、作曲、プロデュースを、「光化門(クァンファムン)恋歌」「赤い夕焼け」「私はまだわかっていないのでしょう」などを作った人気作曲家の李ヨンフン氏が担当したことが目を引く。1999年、李ムンセ13集の作業を最後に、新曲を発表していない李氏が、歌手経験のまったくない新人に全曲を与えたのは異例だ。

「4年前、李先生がオーストラリアのシドニーに移民した時、知人を通じて知り合いました。その後、なぜ音楽をするのか、どんな音楽をしたいか、何を表現したいかについて、2年間、絶えずEメールをやりとりしたのです。そうやって私の本音を伝えたら、李先生がオーディションを受ける機会を与えてくださいました。」

朴氏はもともと、芸術中学でピアノを、ソウル芸術高校で声楽を専攻したセミプロ声楽家だった。「音楽以外の道を考えたことは一度もなかった」という朴氏が音楽の道を離れたのは、目標にしていた音大に落ちてからだった。

方向を変えて延世(ヨンセ)大歯学部に進学した朴氏は00年、江陵で歯科を開院した後、結婚し、子供を育てながら安定した生活を続けてきた。そんなある日、友人の勧誘で精神分析相談を受けた時、心の奥に秘めていた歌手への夢が息をふきかえした。

「ボールを水中に入れようとするとき、浮力でしきりに浮き上がる感じ、わかりますか。私が遠回りをしてまで再び音楽を始めたのもそのような理由からです。その浮力は、私が歌を歌うほかないという運命なのです。」

病院で歌を流してはいるが、患者たちに自分のアルバムであることを明かすのは、まだためらわれるという朴氏。若くない歳でデビューしただけに、声が出なくなる日まで歌うのが目標だという。「最近は、心に響くような歌がないようです。私の歌が心の傷を癒し、私のように忘れたまま生きてきた何かをゆっくり振り返ることができる、そんな音楽になればいいと思います」。



salthj@donga.com