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なぜ売れない数億ウォンのブラジャーを作るのだろう

なぜ売れない数億ウォンのブラジャーを作るのだろう

Posted September. 15, 2007 05:07,   

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「なぜ、新婦たちはウェディングドレスにあれだけの大金をかけるのだろう。一方、新郎たちが安価なタキシードを借りる理由は何だろう?」

コーネル大学・ジョンソン経営大学院教授の著者の講義時間に一人の学生が提出したレポートには、このような質問と説明があった。「新婦たちの自分のファッションへの欲求を満たすため、ドレスレンタル会社では膨大な種類の服を用意しなければならない。レンタル回数は年に4、5回に過ぎず、レンタル費は購入費より高くつくこともありうる。一方、新郎は基本的なスタイルに満足し、レンタル会社ではサイズごとに2、3着のタキシードだけ用意して、市場への攻略ができる。新郎の場合、レンタル費が購買価格よりさらに下がるだろう。

著者は、学生たちに日ごろの出来事を経済原理で解く課題を出し、そのうち興味のあるものだけを集めて、本にまとめた。この課題に正解はないので、問題を作り出す想像力やこれを解く過程の論理力が核心となる。著者は、このような考え方を、「エコノミック・シンキング」と名づけた。

学生たちのレポートにさらに目を通してみよう。「宝石がちりばめられた数百万ドルのブラジャーをなぜ作るのだろうか」。ある学生がこのように説明する。

「650万ドルのブラジャーを購入する人はいないし、製作会社もそれが売れるとは思わない。しかし、この製品は華麗なプレゼントを望む人々の購買基準を高める。さらに、宝石はリサイクルできるので、会社の方でも損はない」。すなわち、家内の誕生日プレゼントを買いに来て、650万ドルのブラジャーを見た夫は、ためらいなく数百ドルの贈り物を買うというわけだ。

男女の関係についても、経済学的な説明ができる。「すでに恋人がいる人に、また新しい恋人ができやすい理由は?」、答えはこうだ。「女性たちは、魅力的な女性が男性に人気が高いことをよく知っている。それで、ある魅力的な女性が男性に親密に接するなら、ほかの女性たちも彼がいい男だという信号として受け止める。金持ちはますます金持ちになるわけだ」。

この本に盛り込まれている事例は、「無傷な家電製品にわざと傷を作って売り出す理由は?」「なぜ、公務員たちは防御的な表現を好むのか」など、数十種類にのぼる。これを通じて、「需要と供給」「割引価格のトリック」「男女関係の経済学」などを容易に理解できる。大人はもとより、青少年たちにも勧めたい。



heo@donga.com