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「息遣いまで観客に届けたい」

Posted August. 29, 2007 07:22,   

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「この曲にはピアノの伴奏をもっと入れよう」(李ヨンギョン)。

「これは編曲が違うじゃないか。全部とってくれ。ドラムだけでやってみよう。それからダブルベースはちょっときついから、アコーディオンでやろう」(李ジヨン)。

「『独り言』はビートをなくし、流れるように自然な感じで歌ってみようじゃないか。ちょっと味が足りなくても、息遣いが伝わるように」(朴ミンへ)。

「ビッグ」ママが、「小」劇場をノックする。31日から、ソウル大学路(テハンノ)のSH小劇場で、「小劇場コンサート——私の人生で最も美しい1日」を開く、ビッグママの練習現場を訪ねてみた。今回の公演は、「ビッグママ」の名声の上に、「小劇場公演」というテーマも加わり、早くから全回が売り切れとなった。やむを得ず、途中の休み日だった4日も公演を行うことにした。

●「双方向コミュニケーションを」

「これまで主に大劇場での公演をやってきたせいか、一方通行になっているような気がしたんです。スケールが余りにも大きく、音感が落ちたり、歌詞が違っていても観客たちの歓声に埋もれたりしてしまいます。でも小劇場ではファンの方々の反応がそのままわかって、より透明な感じというのでしょうか、観客とのきちんとしたやり取りをやってみたかったのです」(シン・ヨンア)

今年初めから始まった李ソラ、李文世(イ・ムンセ)、李ジョクなどの小劇場公演が成功を収めたのも、彼らの「決心」が一役買っている。しかし、大劇場の3000席以上を難なく埋めるビッグママに、約300席という小さな劇場での公演は、生易しい決断ではなかった。

「はじめてYGから、新しい事務所に引っ越したので、何か変えてみたかったんです。もちろん、小劇場での公演は採算が合いません。10回の連続公演のためには、体力面での負担も大きいし。けれど、最近はアルバムで金をもうけるのも容易でないし、それならいっそのこと、私たちがやりたかったことだけでも思いっきりやってみようと思って、強行しました。実は、体育館での公演には少し飽きていたし(笑)。」

今回の公演のために、ビッグママは、従来の11人で編成された楽器をほとんど捨て、歌以外の視覚的な飾りもすべて捨てた。ドラムやベース、ギター、キーボードで、楽器が簡単になった代わりに、1人がいくつも役をこなさなければならない。ビッグママもまた、「小さな舞台で少しでも動こうとすると、舞台から落ちるかもしれない」と、振付を最小限にし、衣装は1着だけにした。その代わりに、そうしてできた余白を埋めることを、観客たちの役割として残した。

●やさしく大衆的な4枚目のアルバム

いまや「固有名詞」ではなく「一般名詞」となったビッグママ。女性シンガーはルックスで評価される現実を、すっきりした歌唱力で、これみよがしに破って登場したものの、歌よりも関心を集めた「グラマーなビジュアル」は、歌手としてはかえって足かせとなった。ダイエットや意表をつくルックスで話題を集めた後に出した3枚目のアルバムは、このような足かせを捨てるための「もがき」だった。リーダーのシン・ヨンアは、「『あんたたちも結局同じか』という何人かの女性ファンの非難が聞こえてきたけど、ビジュアルへの集中度が落ちたのは大きな収穫だ」と話す。

9月にリリースされる4枚目のアルバムでは、再びビッグママへの偏見をくつがえす計画だ。スター作曲家のチョ・ヨンスが、アルバムの半分以上の曲を担当し、大衆性にピリオドを打った。

「ビッグママについては2つの偏見があります。ひとつは、ぶさいくな女性グループだということと、音楽が難解だということ。前の3枚目のアルバムでは前者を捨てたから、今度は後者も変えようと思っています。歌だけで私たちを見守ってください。」

2時間半行われる今回の公演では、計23曲を聞かせてくれる。ビッグママといえば、自然に思い浮かぶ「あきらめ」「拒否」「ブレイク・アウェイ」などのヒット曲のみならず、「フェン・アイ・ドリーム」などのオールドポップスやシャンソンも準備した。最近、ある自動車広告に使われてヒットした「ダラーソング」も入れるつもりかと聞くと、一斉に「いいアイデアだ」と口をそろえた。ただし、「観客の要求があれば」という条件をつけはしたが。お問い合わせ02−3466−3225



salthj@donga.com