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18世紀の城壁に流れる「真夏の夜のタッチ」

18世紀の城壁に流れる「真夏の夜のタッチ」

Posted August. 20, 2007 03:02,   

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レンガとレンガ、石と石が作り出す線は映像の背景になり、レンガと石の荒い質感が映像と一つになって、18世紀の華城(ファソン)は一瞬にしト21世紀のデジタル芸術舞台に生まれ変わった。

カ・ウニョン、金ギョンミン、金シホン、金へラン、チョ・ナヒョン、チェ・スンジュン氏ら、若手映像美術家6人の作品は、時には具体的で、時には抽象的だった。マンガのようでもあり、アニメーションや映画のようでもある。彼らの映像メッセージは、新しいものとの出会いを通じて、現代社会を振り返ろうというものだった。特に、金へラン氏の場合、登場人物のキャラクターを人か動物のように処理することで、現代人の苦悩を表そうとした。

しかし、観客たちにとって重要なのは、メッセージよりも野外映像美術展のムードだった。西北空心墩(ソブクコンシムドン)の前に集まった観客は、1000人を超えた。真夏の夜の異色の風景に驚いたドライバーたちが、車を止めて映像展を観覧したため、周辺道路が渋滞した。

30分ほど経っただろうか。少し離れた所でドラムとホイッスルの音が聞こえた。水原(スウォン)華城国際演劇祭に参加したフランス劇団「トランス・エクスプレス」の団員だった。彼らは、観客の間を回ってムードを沸き立たせ、クレーンに乗って30メートル程空に上り、多彩な音楽と演技を披露した。彼らの高空の演技は、西北空心墩で繰り広げられる多様な映像美術と完璧な調和を成した。

野外映像美術展は、その舞台が水原華城であるがゆえに、より美しかった。華城は、国内で最も科学的であり、最も美しい城郭である。城壁だけでなく、所々に設置された構造物(城門、望楼など)が多彩であるため、多様な造形美の演出が可能だ。世界文化遺産の華城は、当初から美術舞台としての完璧な構造と美学を備えていた。

「真夏の夜の夢」は、映像美術が展示場の垣根を越えて、野外空間で観客に会う美術展だ。それも、古い伝統の城郭で。展示を企画したキュレーター・李ヘリ氏の説明。

「デジタル・マルチメディア・アートと歴史的な現場が結合する新しい美術世界の追求を試みました。そのため、時空を飛び越えて、伝統と現代の疎通、一般市民と美術の疎通に力を置いたんです」

そのためか。夜午前0時になるまで、観客たちは席を離れず、あちこちで「アイスキャンディ〜」という叫び声も聞こえた。美術展示の空間で、「アイスキャンディ」とは。予想もしない愉快な出会い。これもまた一つのコミュニケーションに違いなかった。



kplee@donga.com