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「5分、10分ずつ…1時間の運動は鉄則」

「5分、10分ずつ…1時間の運動は鉄則」

Posted May. 21, 2007 03:01,   

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カトリック大学聖家(ソンガ)病院内分泌内科の姜成求(カン・ソング、62)教授は、糖尿病の専門家だ。

大韓糖尿病学会理事長、韓日糖尿病学会会長、世界糖尿連盟アジア太平洋地域会長など、糖尿病と関連のある職責をひととおり務めた。姜教授は1日に約90人の糖尿病患者を診察する。さらに驚くべき事実は、姜教授も糖尿病患者だという点だ。

「医者だからといって、病気は避けてくれないですね」

姜教授が「あぁ!私が糖尿病にかかるとは」と嘆いたのは、00年9月、韓日糖尿病学会に出席するために東京のあるホテルに泊まった時だった。

「朝起きたら、突然、歯が3、4本抜けたんです。どれほど驚いたかことか。直感的に糖尿病ではないかと思いました。学会の会場にあった血糖測定器で血糖値を測ったら、案の定、空腹だったのに血糖値が270ミリグラムを超えていました」

空腹時に血糖値が126ミリグラム以上なら糖尿病患者だ。100〜125ミリグラムでも「準患者」扱いを受ける。270ミリグラムなら、病気がかなり進行している状態だ。

ようやく姜教授は、普段から手足がしびれ、肌がひりひり痛み、かゆくて夜もよく眠れない末梢神経障害が、酒のせいではなく糖尿病の症状だったということに気がついた。

「毎年健康検診を受けていたが、検診を受ける数日前から酒を飲まず、それなりに『体の状態』をつくるため、検診では糖尿病に気づかなかった」

当時姜教授は、カトリック大学聖家病院長、大韓糖尿病学会理事長など、公式の職責だけで4つの職責を務めるほど旺盛に活動していた。家で夕食をとる時が、1年に正月と秋夕(チュソク、陰暦8月15日)の2日しかないほど、約束とストレスが多かった。酒をよく飲み、よく食べた。地方や外国への出張が多くて睡眠時間が十分に取れず、週末も人に会うのに忙しかった。

「ひとことで言って『乱れた生活』が糖尿病を招いたんです。週末に海外の学会に出席し、未明に飛行機で到着して、月曜日の朝には病院長として会議を主宰するなど、睡眠不足だったことが決定的な原因だったようです」

姜教授の体はボロボロだった。糖尿病だけでなく、高血圧、伸筋炎、脂肪肝が同時に訪れた。

実際、糖尿病の主要因子は、遺伝的素因と不規則な生活だ。または風邪ウイルスの一部がすい臓に残り、20〜30年経過して糖尿病を引き起こすこともある。姜教授が病気を知ったのは「一般人のように」合併症が起こってからだったが、処方と対処は「医者」らしかった。

まず、対外の職責を一つずつ整理した。しかし、世界糖尿病連盟アジア太平洋会長職はしばらく維持しなければならず、現在務めている韓国糖尿協会会長職もすぐに辞めることはできなかった。外部客との約束が食事のたびにあったが、徹底して食事療法を実行した。

酒も飲まず、食事も徹底してカロリー計算をし、制限を守った。好きだったタバコもやめた。糖尿病患者に医師が下す処方だが、ほとんどはきちんと守らない。

運動も始めた。1日10キロ、1週間に4、5日走った。海外の学会などに行って、やむをえず酒を一杯飲んだ日は、ホテルの周囲を40分走った。

診察や対外活動のために運動する時間は足りないが、1日に1時間は運動した。昼休みに20分、患者を診察して研究室に戻る時の5分など、合間の時間はすべて走ることに使った。患者が入れ代わる30秒の間に、診察室のイスから立って騎馬姿勢になり、胸、腹、腰、尻を順に押し上げながら立ち上がる腰筋力強化運動をした。「1日に1時間運動しろと言えば、1時間ずっと運動しなければならないと思ってあきらめる患者が多い。無理なら5分、10分ずつ運動して、1時間にすればいい」

姜教授は、「最近の糖尿病患者は運がいい」と話す。糖尿病と診断された瞬間から、インスリン注射を打つなど、強力な手段を使って血糖値を抑えるためだ。年末には、人体のインスリン工場であるすい臓のベータ細胞を保護して再生を助ける薬も発売される予定だ。

「薬で体を正常に戻しても、生活が過去と同じならば、また病気にかかります。生活習慣を改善できなければ死ぬという覚悟で、新しい生活を始めなければなりません」

医師であり患者である姜教授からのアドバイスだ。



artemes@donga.com