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100人に15人は一生に一度うつ病に

Posted March. 19, 2007 07:11,   

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うつ病は心の風邪のようなものだ。誰でも一度は風邪を引くように、現代人はうつ病にかかる。100人中15人ほどは一生に一度はうつ病にかかるが、初期にうまく対処すれば、風邪のように治療しやすいものだ。

精神疾患への偏見でうつ病を早期に発見できなかったり、発見しても積極的な治療をせずに悪化させたりする人が少なくない。うつ病患者の15%ほどが、自殺を図るという統計もある。

●うつ病への偏見からなくさなければ

米国の有名女優ブルック・シールズさんは、産後にうつ病にかかり、精神科の治療を受けて回復した。彼女は自分の体験をもとにうつ病の克服法を記録した本を出版した。自分のうつ病の経歴を隠さず公にするとは、海外では精神病患者に対する偏見がひどくないことを示している。

セブランス病院精神科の南宮餚(ナム・グンギ)教授は、「インシュリンが足りなければ糖尿病にかかるように、うつ病は脳に神経伝達物質が足りなければ訪れる。早期に治療すれば簡単に治るが、韓国人は精神科治療を避けるようだ」と話した。海外では、人生での様々な悩みを精神科医師に相談するなど、精神科に対する心の敷居が低い。

うつ病は世界的に見て非常によくある病気だ。世界で販売される薬の順位で、うつ病の治療剤が10位内にランクされる程だ。薬の副作用もほとんどない。汝矣島聖母(ヨイド・ソンモ)病院神経精神科の朴源明(パク・ウォンミョン)教授は、「韓国ではうつ病を病気と考えず、軟弱だとか意志が弱いために生じると考える人が多い。このため、うつ病患者の多くが、うつ病によってあらわれる身体症状を治療するために、内科、家庭医学科、神経科などを転々とする」と話す。

●憂うつ感は2、3日で消える

人は、生きていれば何の理由もなく1日に何度も憂うつな気分を経験することがある。仕事がうまくいかなかったり、夫婦げんかをしたりした時、人生の峠に立った時、多くの人が低気圧状態になる。このような状態は、うつ病ではなく憂うつ感だ。

憂うつ感は誰でもよく感じる正常な感情なので、たいてい2、3日過ぎれば消える。家や職場、学校で自分の役割が果たせないほど深刻な憂うつ感が2週間以上続いた場合、うつ病ではないか疑ってみなければならない。

うつ病は抗うつ剤やカウンセリングなどの心理治療を通じて80%以上が全快する。ただ、うつ病の治療剤は効果があらわれるまでに約2、3週間かかるので、忍耐強く薬を服用しなければならない。

大韓憂鬱躁鬱病学会の奇栢錫(キ・ベクソク、中央大学病院神経精神科)理事長は、「うつ病を起こした脳が完全に回復するには、6〜12ヵ月ほど治療を受けなければならず、早期に治療を中断すれば、再発の危険が高い」と話した。うつ病は再発するほど治療が困難になり、症状が長期間続くので、初期の治療で根を絶たなければならない。

●治療が簡単で、近くの病院に行っても大丈夫

うつ病の症状があれば、まず近くの神経精神科医院や病院に行くのがいい。うつ病は、風邪のように簡単に診療できる病気なので、どの病院でも構わない。

うつ病は、甲状腺疾患、高血圧、糖尿病などの病気の原因にもなったりするので、△うつ病のほかに併発した疾患があったり、△一定期間の治療後も好転しなかったり、△自傷や他害を図った経験がある場合は、近くの総合病院に行ったほうがいい。

病院へ行くことが負担なら、最近続々に設置されている相談センターを活用するのも一案だ。ソウル市の広域精神保健センターで運営している24時間電話相談(1577—0199)または、保健福祉部が運営する緊急電話129の危機管理サービスで、うつ病や自殺の相談を受けている。生命の電話(1588—9191)も、自殺予防および精神健康相談を24時間行なっている。



likeday@donga.com