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「興行の失敗で悩んだが、もう大丈夫」

Posted February. 20, 2007 07:24,   

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「6年前、映画『共同警備区域JSA』の関係で初めてベルリンに来ました。そのときは韓国映画は見慣れていないという反応だったし、僕も映画祭ヘ初めてだったので『田舎者』みたいで…。今ではいつの間にか韓国映画が世界から認められるようになって胸がいっぱいです」

電話から聞こえてくる朴賛郁(パク・チャンウク)監督の声は、「喜び」よりも「驚き」で一杯だった。朴監督は17日夜(現地時間)、第57回ベルリン映画祭の授賞式で、映画『サイボーグだけど大丈夫』で特別賞「アルプレト・バウアー賞」を受賞した。特別賞とは映画祭の本賞の一つで、映画芸術の革新を図った作品に授与する。張善宇(チャン・ソンウ)監督が94年、映画『華厳経』で同賞を受賞したことがある。

ベルリン映画祭の本選では370本あまりの出品策のうち22本が競合し、中国映画『トゥヤの結婚(図雅的婚事)』(王全安監督)が最優秀賞の金熊賞を、イスラエル映画『ビューホート』のジュゼフ・シダー監督が監督賞の銀熊賞を受賞した。

朴監督は特別賞受賞の感想について「僕に対する絶え間ない関心と韓国映画が優遇される現実が信じられない」と語った。

「こちらの映画関係者たちに『なぜスタイルががらりと変わったのか』を一番多く聞かれたんですね。これまで『朴賛郁流』の映画を多く見てくれていたという証拠でしょう。精神分裂症患者たちの妄想世界を独創的に解釈したという評も聞いたし、ある審査委員は僕の前で、映画の主人公イルスン(チョン・ジフン=歌手のピ)が歌ったヨードルソングを口ずさんだりもしましたね」

受賞の予感でもあったのだろうか。朴監督は、「授賞式の前日、協会から賞を授与するから出国しないようにという知らせを受けたが、どういう賞なのかは知らなかった」とし、「これまで家庭をないがしろにしてきたが、この賞によって家内から『うちの旦那は映画監督だけど大丈夫』と言ってもらえればいい」と述べた。

朴監督は、これまでこの映画でひそかに悩んできたこともあると打ち明けた。昨年末、国内で封切られた同映画は歌手のピ(Rain)や女優のイム・スジョンが主演を演じて封切前から話題となったが、封切られた後は「理解に苦しむ」「面白くない」という反応だったし、興行にも失敗した。

「商業映画を作ったのに、元金が取れず、投資家たちにすまないと思いました。観客たちにはこの映画を比喩や象徴など観念的に解釈するより、ありのままを受け入れてほしいと思ったんですが…。今も僕はこの映画が難しいかどうかよく分かりません。でも海外で認められたわけですから、映画の輸出を通じて、赤字を埋めれば周辺の人々は喜ぶでしょう」

ベルリンで旧正月を送って19日に帰国した朴監督は、「家族や韓国映画界に対してよい旧正月のプレゼントになれればいいですね」と付け加えた。

「韓国に到着するや、イルスンやヨングン(イム・スジョン)に先に自慢したいですね。他の監督たちは式場で俳優たちと一緒に舞台に上がったが、それがあまりにもうらやましくて…。もう本当にイルスンもヨングンもサイボーグだけど大丈夫ですね。ハハ!」



bsism@donga.com