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金ギドク監督「観客がたった1000人でもありがたい」

金ギドク監督「観客がたった1000人でもありがたい」

Posted February. 08, 2007 07:09,   

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——昨年の『時間』試写会発言当時の気持ちは…。

「『怪物』はすばらしい映画で観客1000万人を集めたことは誇っていいだろう。しかし私も10年間で13本を製作し、海外映画祭で30余りの賞を受賞しており、およそ100カ国に輸出して韓国の文化イメージを向上させるのに大きな役割を果たしてきたと思っている。そういう意味で『怪物』の50分の1ほど、20万人は見てほしいというのが切実な願いだった。しかし20万人は夢だった。今は途方もない期待をせずに1万人、または1000人でも感謝しようと思う」

——「私の映画はごみ」という言葉はあまりに偽悪的ではないか。ファンは傷ついたのではないか…。

「私の映画を心から愛してくれる方々は傷つかないはずだ。映画の本音を直視することができなかった方々が心を変えたなら仕方ない」

——新映画の国内での封切りを発表し「997万人の半分の愛情より3万人の完全な愛情が大事」と言ったが、どうしてそう思ったのか…。

「私にとって映画は時代の通信だ。私は手紙を書くのであり、私の手紙を受け取った人々とだけ話ができるのだと思う。しかし、手紙を読みなさいと強要するつもりはもうない」

——外国でのほうが評価が高い理由は何だと思うか…。(今まで米国と欧州での韓国映画の最高の興行作は金監督の作品で、関連書籍が英語、ドイツ語、フランス語、ロシア語などの言語で出版された)

「よくわからない。地道に私の考え通り映画を作ってきただけ。映画で人間の苦痛や悲しみや憐れみに対するアイロニーを描いており、彼らも私のような悩みをもって世の中を生きているからではないか」

——『息』の製作報告会で芸術映画の活性化案について話したが…。

「現在の政府支援で多くの問題が解決されると思う。残りは作家本人の問題だ。低予算の映画も緻密な計画で費用を減らさなければならない。新人たちは最低コストが2億ウォン以上かかるフィルムよりも、デジタル映画で自分の価値をまず見せるのもいい方法だ」

——『息』はいつ封切りされ、外国にはもう販売されたのか…。(『息』は死刑囚でありながら自殺を企てた男性と彼を愛する女性、彼女の夫についての作品で、台湾の俳優の張震とパク・ジア、ハ・ジョンウが出演する)

「5月頃を予定している。イタリア、スペインなど5カ国に先行して販売しており、カンヌマーケットで完成本を公開し、20カ国以上に販売できるものと考えている」

——最近、製作コストにバブルが多いと言われる。そのように早く低予算で撮影できる秘訣は…。

「今度の映画は15日間で10回撮影しており、フィルムを2万2000尺使った。(ふつう長編撮影時、50〜60回の撮影でフィルムは最低10万尺使われる)フィルムを惜しめば、時間と製作コストを減らすことができる。シナリオを20回以上修正し、必要な場面だけ撮影しようと努める。シナリオ作業とハンティングは一人で行い、準備に1ヶ月、撮影20日、後半作業に20日かかる。早く撮影し、お金をかけないことは自慢にならない。最小費用で最善を尽くすだけだ」

——ファンに言いたいことは…。

「私の映画は楽しむ映画ではなく感じる映画だ。生きていながら表現できない痛みのある人ほど、より強く感じるだろう。幸せを与えるより不幸を乗り越えるパワーを与えると思う。私の映画を通じて自分自身に『私はだれか』と問いかけてみてほしい」



yourcat@donga.com