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いつどこででも好きなやり方で働く

Posted January. 30, 2007 06:47,   

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「いつ、どこででも、好きなやり方で働いてください」という親切な職場があったら?また、ぎっしり詰まった作業日程表や上下秩序のない会社があったら?私たちは喜んでそちらに駆けつけるだろう。

ドイツ出身の世界的な未来学者グンドゥラ氏は、これが私たちの遠くない未来の姿であることを見せてくれる。著者が展望する未来は、国境もなく、領土も消え、職業の世界もかつてないほど流動的になる。著者は未来の動く労働世界の青写真を示し、その主役たちを「ジョブノーマッド(遊牧民・Job Nomad)」という新造語で指す。

ジョブノーマッド族は給料をもらいながら一生働く「黄金の鳥かご」を拒否する。彼らにはどこかに隷属しないことが職業面で成功するよりもっと重要だ。できれば幅広い分野で実力を磨くことで自分の創意的な価値を高めたがるからだ。

ジョブノーマッド族の活躍する未来は、スピードと流動性、即興性が重要な価値として浮上する遊牧民的な知識経済社会だ。驚くべきことに著者は、この新しい社会の観点から見ると「正規職」というのがいかにこっけいなものかを指摘しながら、2010年になると1日中働く正規職の多くが消えると見通す。2010年が間近い現在、就職難に苦しむ多くの若者と失業者、非正規職で心配しながら生きていく人々がいることを考えると、果たして非正規職という概念そのものが肯定的に転換する日が来るのか疑問でもある。

その疑問に対する著者の答えが、この本で特におもしろい部分である最後の章で暗示される。未来が果たして著者が指摘したとおり展開するだろうかと半信半疑の私たちに対し、著者は2020年に飛び、2020年までに展開することを過去にすでに起きたことのように回想している。肯定的に未来を夢見ながら確信する人々だけがそういう未来を迎えることができるという遊牧民の言葉で自分の楽観的な展望に意味を与えながら。

明らかなことは、著者の言葉どおり「何も試みない人は何も得ることができない」ということだ。速いスピードに押されるのか、それとも活気に満ちて前に進むのか。未来の主役になるため、変化する世界を恐れずに、新しい想像力を広げて創意的な試みをすることが私たちの役割だ。