Go to contents

整形美人だと、誰が陰口を叩くのか 映画『美女はつらいよ』

整形美人だと、誰が陰口を叩くのか 映画『美女はつらいよ』

Posted December. 14, 2006 07:27,   

한국어

容姿至上主義が極限に達した大韓民国で、容姿は「一種の」権力だ。認めたくはないが、否定することはできない。内面の美しさを主張する人々の本音は、実はそうではないということを、女性たちは知っている。化粧のノリがいい時、ダイエットで3キロやせた時、人の見る目が変わることを。

14日封切りの映画『美女はつらいよ』は、女性観客が共感するコメディーだ。国内だけで30万部が売れた日本マンガで、キャラクターと基本ストーリーは原作通りだ。デビュー作『オオ、ブラザーズ』で、310万人の観客を動員した金ヨンファ監督が演出した。

リップシンクの歌手のコンサートの舞台裏で、実際に歌う「顔のない歌手」ハンナ(金アジュン)は、呪われた体に天性の歌唱力を持つ95キロの「デブ」。自分の才能を認めるアルバムプロデューサーのサンジュン(チュ・ジンモ)に片思いし、一生懸命に生きる。サンジュンの誕生日パーティーで、ひどく心を傷つけられ、姿を消したハンナ。全身整形手術をして、すらりとした美女ジェニに生まれ変わって、再び現われるのだが…。

金アジュンの変身前後が明らかに対比されるうえ、躍動的な大規模コンサートのシーンまで、見どころが多い。しかし、同映画が面白い理由は、(誇張をまぜて)現実を反映したからだ。ハンナは病院で、「一日でも人間らしく生きたい」と言った。金アジュンは、特殊扮装をして街に出た時、人々が「吐きそうだ」と言ってヒソヒソ話すのを聞いて、すぐにキャラクターにのめり込めたという。

ジェニがきれいな服を着て、意気揚々と歩く時、彼女の車にぶつかったタクシーの運転手さえ、ジェニの容姿に我を忘れる時、おかしくもあるが、やや切ない。女子大学生たちの77%がダイエットをし、放送での整形告白も流行になった世の中だ。「容姿は外見」という簡単な教訓より、「正面突破」を選択した結論は、「整形美人の勝利」と言って、非難する人も多いようだ。

ワントップ主演の金アジュンは、多くの美人女優が重荷だと言って断った役を引き受け、真夏に全身にラテックスと圧縮綿をつけて変身する熱意を見せた。映画の中のサンジュンの台詞のように、「一生懸命するのが重要なのか。うまくしなければならない」。ところで、金アジュンは本当に上手かった。コミック演技に天性のスタイル、そこらの歌手よりも優れた歌唱力で、観客を楽しませ、最後のコンサートシーンでは、感動させる涙の演技も見せてくれる。

12才以上観覧可。



yourcat@donga.com