Go to contents

牛乳、バターなど乳製品「トランスだが大丈夫」

牛乳、バターなど乳製品「トランスだが大丈夫」

Posted December. 11, 2006 06:58,   

한국어

米国ニューヨーク市の保健委員会は2008年7月1日からすべての食堂の食品に対してトランス脂肪を使用を禁止することを決めた。このような追放の決定まで下されるトランス脂肪とはいったい何か。トランス脂肪のあるファーストフードを食べてはいけないと思う人が少なくない。このような常識は正しいだろうか。トランス脂肪について考えて見よう。

▲トランス脂肪とは〓脂肪は大きく動物性(飽和脂肪酸)と植物性(不飽和脂肪酸)に分けられる。脂肪は体の最も重要なエネルギー源であるだけでなく、体温を維持して細胞膜を構成する主な成分だ。成長する子供たちは適正量の脂肪を摂取しなければならない。

トランス脂肪は植物性や動物性に属しない人為的な脂肪だ。常温で液体状態である植物性脂肪に水素を人工的に添加して運搬と保存をしやすくする硬化油(固体状態の油)を作る過程で生じた突然変異の脂肪だ。これは純機能のない有害な脂肪だ。

適度に食べるぶんには問題にならないが、過度に摂取すれば、△血戦生成、△低密度コレステロール(LDL)の増加、△肥満、△心血関係疾患の危険増加などの副作用が生じる。成長期の子供たちがよく食べる加工食品にトランス脂肪が多い。このような食品をたくさん食べると、成長した後、健康に深刻な問題が起こる可能性もある。

▲どんな食べ物に〓まずは、マーガリンやショートニングのような「固体油」にトランス脂肪が多く含まれているため、これを利用して作られた食品は避けた方がいい。てんぷら類やパンが代表的だ。もちろん、この食品も固体油ではなく、動植物性の油で料理すればトランス脂肪の危険から脱することができる。

お菓子の中でもパーム油など植物性の油で揚げるスナック類は大丈夫だ。しかし、ビスケット、チョコレート、クッキー、ケーキは良くない。形をきれいに作り、コクを出すために多くの企業が固体油を使用するからだ。ポップコーンは植物性油で揚げたものは大丈夫だ。電子レンジで料理するインスタントポップコーンは固体油で一度揚げたものなのでよくない。

フライドチキンは、次第にトランス脂肪の安全地帯に変わる傾向だ。食品医薬品安全庁が10月、市中で販売するチキンを回収して分析した結果、過去固体油を使用した会社が大部分液体油に変えたことが確認されたからだ。

牛乳、ヨーグルト、バター、チーズなど乳製品にもトランス脂肪が含まれている。しかし、これは名前は同じでも、有害なトランス脂肪とは違う。乳製品のトランス脂肪は固体油のように加工過程から添加物質によって発生したものではないからだ。

ファーストフードがトランス脂肪の「主犯」という話も当たらない。ピザやハンバーガーはトランス脂肪がないか、非常に少ない。加工過程で油をほとんど使わないか、油を使っても液体油やバターチーズなどの動物性の脂肪を使用するからだ。

食品医薬品安全庁は揚げ物を作る時、ショートニングより液状植物性の食用油を使うが、同じ油を繰り返し使わず、トーストやピラフなどを料理する時もマーガリンのような固体油をなるべく使わないよう訴えた。

▲国内基準は〓韓国は比較的早くトランス脂肪の有害性を感知した国のひとつだ。食品医薬品安全庁は今年3月、早目にトランス脂肪を直接管理することを決めた。

まず、菓子類と油脂類、ファーストフードなど加工食品450種類余りに対して、どれだけのトランス脂肪が入っているかを調査した(表参照)。また、専門家で構成された「トランス脂肪を低める推進委員会」を構成して製造工程過程改善法案と表示基準準備など研究活動に取りかかった。

いまだに、国内加工食品にはトランス脂肪の含有量が表示されていないが、来年12月からはすべての加工食品に対して含有量を表示する「食品標示基準改正案」が施行される。これによってすべての食品製造業社は肥満、糖尿、心血関係の疾患などの原因になるとされている糖類やトランス脂肪、コレステロールが食品にどれだけ入っているのか必ず表示しなければならない。

トランス脂肪を、過度に恐れる必要はない。摂取量が少ない場合、たいしたことはない。世界保健機構(WHO)は1日、消費熱量の1%以内でトランス脂肪を取れば大きな心配はないと発表した。韓国の子供の1日平均消費熱量が2000Calである点を考えれば、2000Cal程度まではトランス脂肪を取っても構わないということだ。これを重さに換算すれば2.2〜2.5gだ。



corekim@donga.com