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歌手のジョシュ・グローバン「ポペラだけに閉じ篭らない」

歌手のジョシュ・グローバン「ポペラだけに閉じ篭らない」

Posted November. 22, 2006 06:56,   

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5年前に彼を見た人々の反応は2種類だった。「あの子、本当に20歳なの?」「あれ、本当に自分の声なの?」。

20歳でデビューした米国出身のポペラ(POPERA/ポップスとオペラの合成語)歌手、ジョシュ・グローバン(25)。プロデューサーのデービッド・ポスターに抜てきされた彼は20歳とは思えない成熟した声で、デビューと同時に注目された。韓国でも『To Where You Are』『You Raise Me Up』などのヒット曲がCMに使われるほどだった。だが、ときに声があまりにも成熟しているため「若いのに年寄りみたい」と言われたりもした。電子メールでのインタビューは彼の生まれつきの成熟についての話から始まった。

「あまりにも声が太く大人っぽくて、みな私を20代だと思いませんでした。そのせいか、いろいろな年齢層から愛されました。でも、舞台での衣装はまだ、スーツよりジーンズが好きです」。彼は自身の声について「先天的な祝福だ」と語った。微妙な震え一つまで正確に表現する声は、彼をポペラスターに押し上げた最大の要因だ。

「デビューアルバムを発売した後、この世の中がすべて自分のものになったような気持ちでしたが、すべてが一瞬にしてなくなるのではと思ったりして、恐ろしかったんですよ。自ら真実を込めた声を出してこそ、感動を与えられるとのことに気付きました。5年間、成長のために経験した苦痛だったと言うべきでしょうか」

「成長」の兆候は今回の3rdアルバムにそのまま表れている。3年ぶりに発売した『Awake』は、世界でおよそ1300万枚が売れた1st、2ndアルバムとは異なる路線を選んだからだ。「音楽でも人生でも、いつも目覚めていることを望む」という意味から名付けたアルバムのタイトルのように、悲しくやわらかい「感性のポペラ」から抜け出し、ワールドミュージックやヒュージョンジャズなど多様なジャンルを取り入れた。

ジャズアーティストのハービー・ハンコックと共につくった『Machine』、あたかもグランドキャニオンを見ているような荘厳な雰囲気の『Mai』、ポジティブな人生観を歌ったタイトル曲『You Are Loved(Don’t Give Up)』などは、もはやポスター氏に助けてもらわなくても自立できる可能性があることを示しているようだ。

「ポスター氏は信頼できる後援者です。今回のアルバムから、私を『主人公』として待遇してくれました。『常に前向きに生きよう』という人生の哲学をアルバムに盛り込みました」。3rdアルバムは25日付けのビルボード・アルバムチャートで第2位にランクインした。

アンドレア・ポチェリ、サラ・ブライトマンなどポペラの先輩たちと同じくらい有名になったと話すと、彼は「ポペラはメディアが作った名前にすぎず、私の音楽をポペラに限定したことはない」と語った。20代とは思えぬ真剣さを見せた彼は、インタビューを自慢の一言で締めくくった。「女性は私の声が好きみたいです。ははは。これほどの幸せはないかもしれませんね」。



bsism@donga.com