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「人生の第2幕」挑戦してこそ開く 

Posted November. 07, 2006 06:59,   

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「私は貧しさのために、大学を退学した。しかしそれは、生涯最高の決定の一つだった」

アップルコンピュータの最高経営者(CEO)であるスティーブ・ジョブズが、スタンフォード大学の卒業式の祝辞で言った言葉だ。ヒューレット・パッカードの元CEOであるカーラ・フィオリーナも、ロースクールに進学したが適応できず、1学期だけ通って中退した経歴がある。

同書は、弁護士であり人生カウンセラーでもある著者が、25年間、多重債務者から大企業の総帥まで、多くの人をカウンセリングして悟った「人生リフォーム」に関するガイダンスだ。著者は、悟りを得る最も良い方法は、「試行錯誤」を通じてであり、成功を通じて学ぶことは極めて一部分だと話す。過去に多くの失敗をしたということは、それだけ多くを学べる利点があるということだ。

第2幕とは、私たちが常に夢見てきたが、いかなる理由であれ果たせなかった人生だ。第2幕を開くには、自分が本当に望むことが何なのか、内面を探索する過程が必要だ。著者は、夢を現実に移す人生の第2幕を始めるためには、自分の夢で最も本質的で核心的な要素だけが残るように、間引き作業が重要だと話す。

著者は、夢を具体化するための方法として、「夢のリストづくり」「長所と短所さがし」「関心リストづくり」「内なる欲望さがし」「ミッションさがし」の5つの演習を勧める。5つの演習をするうちに浮び上がった考えと変化を、文章に記録する。

次に、「助けを請うことを恐れるな」「選択の機会は多いほどいい」など、第2幕を成し遂げるための「9つのマインド」を提示する。基本マインドは、夢が大木に成長するための肥えた土壌を作ってくれる。このような原則は、著者が哲学書や自己啓発講演会で学んだのではなく、25年以上も多くの人をカウンセリングしながら得たことゆえに実用的だ。

同書は、年齢、金、時間、容姿など、第2幕を妨害する12の障害物を克服する方法も詳細に教えてくれる。例えば、「年齢」という障害物を乗り越えるためには、まず「老け過ぎ」「若過ぎ」という固定観念から捨てなければならない。スティーブ・ジョブズがアップル社を始めた時、彼の年齢は21歳。いっぽう、カーネル・サンダースは70歳の時にケンタッキー・フライドチキンを始めた。

同書の終わりには、第2幕のシナリオを作成する方法が載っている。付録のアップル社CEOのスティーブ・ジョブズ、「ハリーポッター・シリーズ」の作家であるジョアン・ローリング、KFCの創業者のカーネル・サンダースなど、有名人たちの成功ストーリーも興味深い。

経営学の大家ピーター・ドラッカーは、60歳からの30年間が自分の全盛期だったと言う。ピカソは92歳まで絵を描き続け、モネは80歳を過ぎても1日に12時間も絵を描いた。今に「人生百年」の時代が訪れる。たった1度の人生で第2幕を始め、夢を実現するということは、人生の全盛期を新たにさせる胸ときめくことだ。