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映画『恋なんか要らない』の女優ムン・グンヨン

映画『恋なんか要らない』の女優ムン・グンヨン

Posted October. 26, 2006 06:58,   

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——『恋なんか要らない』にはどのような経緯で出演するようになったのですか。

「修学能力試験が終わり、上京してすぐ、会社で日本原作のドラマCDを見たんですが、非常にひかれました。私の姿と主人公リュ・ミンのキャラクターがとても似ていたからでしょう」

——グニョンさんは明朗な人なのに、憂鬱なリュミンと似ていると言うんですか。

「世の中に対する不信です。あの頃の私がそうでした。私はいつも自分ががんばった分だけ、それ相応の結果を得てきました。ところが、修学能力試験を準備し、大学に行く時は、いつも以上に一生懸命がんばったのに、それだけの結果が表れませんでした。それで、それ以上何かをしなければならないという意欲を失ったんです。私の中のしこりを、ミンを通じて表出することができるという気がしました」

——今回の映画に対する評価が、俳優として重要なようですが。

「実は私もそれをひそかに待っているんです。非難であれ批判であれ忠告であれ、すべて受け入れます。それが20代だからできることで、20代だからしなければならないことだと思います。歯を食いしばってまた一階段アップできる、そんな機会になるでしょう」

——今、本人が感じる俳優ムン・グニョンの弱点は何ですか。

「たくさんあります。本当に基本的な発声、呼吸、声の色、表情、行動の限界、またキャラクターを解釈したり感情を表現する時、私はどうしてこれしか考えられなかったのかと思いながら感じる限界…。今は何もかもが全部限界です」

——いわゆる、その退屈でやや硬く作品性の高い映画に出演したい欲望が、ムン・グニョンさんにはないのでしょうか。

「率直に言って、欲はたくさんありました。しかし、一方では、考えてみると、今の私の年齢、私の姿で最もよく表現できることを見せるのが正しい方法だと思いました。あえて自分を早く消耗したくはありません。ゆっくり行きたいです」

——昨年、「俳優という職業は、他のすべてのものにはなれるが、いざ自分自身にはなれない」と言ったでしょう。私にはその話が、なんとなく悲しく聞こえましたが。

「現実の私が嫌いだから、幻想の中の私が本物だったら良いのにと思い、私が演技するキャラクターのある姿が私にもあったらいいなと思い、それで、しきりに自分自身からそれを見つけようとするけど、私にはそんな姿がない。だから、私はないという気がするのです」

——大学ではどんな本を読みましたか。

「以前は小説をたくさん読みましたが、このごろは、人文学の本もちょっと読んでます。一番長く読み続けているのは、E・H・カーの『歴史とは何か』、そして『チェ・ゲバラ評伝』です」

——もしかして、役割のモデルにしている俳優がいますか。

「率直に言って、以前はいませんでした。ただチャン・ドンゴン先輩のようにたゆまず進んでいきたいと思っていましたが、最近、『ラジオスター』の試写会に行ってから、アン・ソンギ先輩のような俳優になりたくなりました。アン先輩を見ていると、私も早く年を取りたいという気がしました」



yourcat@donga.com