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「私のルーツはどこに…」混沌の旅程 06光州ビエンナーレ

「私のルーツはどこに…」混沌の旅程 06光州ビエンナーレ

Posted September. 25, 2006 07:04,   

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32カ国127人の芸術家が出品した89作品は、「アジア的なものが世界的なもの」という命題をあらためて証明する。5つの展示館のうち、第1〜3展示館の前半部は、アジアの伝統を追う「ルーツを探して」、第3展示館の後半部から第5展示館は、世界の中のアジアを探索する「世界都市を描く」で構成された。

韓国人観覧客に人気のある場所は、「ルーツを探して」館だ。野外に設置された20メートルの高さの巨大な柱に花をさした作品「花の心」(チェ・ジョンファ)を観覧して第1館に入ると、光州(クァンジュ)ビエンナーレ大賞受賞作であるマイケル・チュの「ボディ・オプスケトス」が観覧客を迎える。

韓国系米国人の芸術家は、文化的アイデンティティに対する探求を作品に込めてきた。受賞作にも彼のアジア的なものが漂う。三国時代の仏像の周りに数台のカメラを設置し、四方に24のモニターと約90個の鏡を置いた。

モニターと鏡に映った仏像は、細かな破片のように見える。現代技術が伝統と出会う時に起こる必然的な衝突を見せ、ハイテクの国で育った芸術家が、自分のルーツを探索しながら経験する混乱を推し量ることもできる。

米ニューヨークで活動中の中国画家ス・ビンは、有名なアクリル版作品を披露した。「バック・グラウンド・ストーリーⅡ」の前面の絵は、有名な許百錬(ホ・ペクリョン)の「諸侯山水」とまったく同じだが、裏を見ると、木の枝や松の葉、毛糸など、あらゆる材料が付着している。前面は極めて伝統的だが、裏には、日常のすべてのものが材料とする現代美術の現場を鑑賞することができる。

第2館には、大賞共同受賞作である中国芸術家スン・ドンの「捨てるものはない」に会える。彼の母親が30年間集めたあらゆる品物を陳列した。本や薬箱、たんすに至るまで、母親が捨てずに持っていた品物は、過ぎ去った中国の歴史だ。しかし、ますます使い道がなくなる品物は、今日の中国の伝統がどのような危機にあるかを見せつける。

第2館から第3館に行く前に、野外空間をチェックする。時間帯が合えば、ベトナム人芸術家のジュン・ウンウイェンーハスシバの「星物語」を見ることができる。

米国企業コカ・コーラとペプシで生産されたミネラルウォーターのビン2万6000本で行うパフォーマンスだ。男性16人がダンスをしながら水を飲み、空きビンに小便を入れる。米国大企業に対する痛烈な批判だ。

最も首をかしげるのは、第5館だ。担当キュレーターの観点で企画されたという同展示館は、反米反戦をテーマにした映像物が大半だが、「アジア」という大テーマのために、観覧した人々を戸惑わせる。第5館に不満を示す観覧客が多く、主催側も悩んでいる。2年後には繰り返さてはならないことだ。



kimjy@donga.com