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物忘れを克服する方法は?

Posted September. 18, 2006 07:05,   

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アルツハイマー病にかかった30代の若い男の家族への愛情を描いたKBSドラマの『透明人間、チョ・ジャンス』。痴呆症にかかった20代女性の愛を描いた映画『私の頭の中の消しゴム』などは、痴呆症がとても危険な疾病である事実を知らせた。しかし、ドラマや映画でのように20、30代の若者に痴呆症の症状が現れる可能性は希薄だ。梨花(イファ)女子大学木洞(モクドン)病院神経科のチェ・ギョンギュ教授は、「最近、20〜40代の若い人で、うっかり忘れることが多いからと言って、痴呆症にかかったかどうかを診てもらおうと病院を訪れる人が多い」とし、「痴呆症の患者は、60代以降に多く、20〜40代のほとんどは痴呆症ではなく、物忘れだ」と説明した。痴呆症と物忘れはどのように違うのだろうか。また、物忘れを減らす方法はないだろうか。

▲物忘れは脳の一時的な麻痺〓物忘れは一時的に何かをよく忘れる症状だ。脳がある事実を覚えて使う「記憶過程」である入力、保存、登録、回想段階のうち、ある一つの段階でトラブルが起きるものだ。物忘れは誰かが耳打ちをしてくれれば、すぐ記憶を呼び覚ます。注意力が散漫だったり、ストレスと身体的な疲れや憂鬱感、そして非社交的な性格によって、周りの人々との交際が足りなくなると、物忘れが生じる可能性がある。心血管疾患や糖尿病、貧血などの疾患を患うと、物忘れが生じる場合がある。

セブランス精神健康病院精神科のオ・ビョンフン教授は、「物忘れはトラブルの要因を除いて、本人の意志さえあれば、十分克服できる」と述べた。

痴呆症は永遠に何かを忘れた症状だ。だれかが忘れたことを話してくれても記憶を呼び覚ますことができない。これは脳が各種外傷や疾病などによって、損傷または破壊された時に発生する。65歳以上の老人の8%、80歳以上の老人の20%が痴呆症にかかると、学界で報告されている。

オ教授は、「痴呆症は老年期に多く発症するため『老妄』と呼ばれており、老化に伴う自然な現象と考えている人もいる」とし、「これは自然現象ではなく、専門的な治療が必要な深刻な脳疾患だ」と述べた。

▲記憶力をよくしよう〓物忘れで困った思いをした経験のある人は、これを予防する方法を探すはずだ。このような人は先に、自分がやっている業務量が多すぎないかどうか、または自分の能力に比べて過度にたくさんの仕事をしているのではないか、一度ぐらいはチェックしてみる必要がある。

また、覚えにくいことはメモしておく習慣を身につけるとよい。メモ帳を活用し、すべての金銭出納帳、税金告知書、領収証、計算書などを1ヵ所に集めておいて、体系的に管理すれば、物忘れの恐怖から脱することができる。

三星(サムスン)ソウル病院精神科の金ドグァン教授は、「成人の記憶力は限られている」とし、「ある人は記憶力を増進するため、電話番号などを覚えたりするが、より重要で生産的なことに自分の記憶力を活用した方がよい」と話した。

記憶を呼び覚ましやすいように周りの環境を変えてみるのもよい方法だ。電話をかけることをよく忘れる人は、電話機をよく見えるところに置き、人の名前をよく忘れる人は、その人の名前や写真を近くに置いておくなどの方法だ。

記憶したい物を視覚化すると、長く記憶に残るようになる。「視覚化」とは、業務、数、単語または不明瞭な考えに対するイメージを頭の中で意識的に創造していく過程だ。一つの絵を描いて暗記すれば、数千個の単語ほどの価値がある。

例えば、自分の通帳の暗証番号を思い出す時に、単に4ケタ以上の数字を覚えるのが難しいなら、これを特定のイメージと結び付けるのだ。暗証番号が1076なら、普段、自分がよく見る路線バスを連想して、これを路線バスの番号と結び付けて覚えておけば、簡単に記憶できて、忘れない。



likeday@donga.com