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カウンターテナー李ドンギュ、国内初の独奏会

カウンターテナー李ドンギュ、国内初の独奏会

Posted September. 15, 2006 03:01,   

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「盗賊のような外見から、どうやってあんな声が出るのか?」

12日夕方、ソウル市内のあるイタリアン・レストランで開かれたカウンターテナー李ドンギュ氏のハウス音楽会で、聴衆は実に魔法にでもかかったような表情だった。約70席規模の小さなホールで開かれた略式コンサートだったが、李ドンギュ氏は渾身の力をふりしぼって歌った。

ヘンデルの「幸福」を歌う時は、本当に明るい表情で、シューベルトの「万霊節の連祷」は崇高な表情で、オペラ「デッド・マン・ウォーキング」で有名なジェイク・ヘギーの現代音楽を歌う時はまるでミュージカル俳優のように茶目っ気あふれるジェスチャーまで…。次々に変わる彼の表情だけでも彼のリサイトルは見物だった。また、茶色に染めた髪と健康な褐色の肌の青年が聞かせるソフトで華やかな千変万化の声は、観客を震撼させる。

20日午後8時、LGアートセンターでは、李ドンギュ氏の初の独奏会が開かれる。3月の統営国際音楽祭で登場し、5月にはソプラノのイム・ソンヘ氏とともに「ラブ・デュエット・コンサート」を開いて高い人気を集めた彼は、今回の単独舞台で、カウンターテナーとしての力量を発揮する。

映画『カストラート』で知られ始めたカウンターテナーは、まだ大衆に馴染みがないのが事実。李氏は、血のにじむようなトレーニングを通じて、仮声ではない真声のベース、バリトンからテナーを超え、女性のメゾ・ソプラノの領域まで消化する驚くべきテクニックを披露する。

李氏は今回のコンサートで、得意のバロック音楽だけでなく、浪漫時代の代表作曲家であるシューベルトやヴィゼーの芸術歌曲、現代音楽家ヘギーの作品「手紙」、「古風衣装」など、ユン・インサンの初期の歌曲も聞かせる。特に、4オクターブを往来し、4人の主人公をすべて消化するシューベルトの「魔王」は、今回の音楽会のハイライトになる見通しだ。李氏は、大賞を含め6部門を総なめしたフランシスコ・ヴィニャス国際声楽コンクールで、まさに「魔王」で欧州の審査委員と聴衆を感嘆させた。

李氏は来年、ドイツ・ベルリンのシュタッツ・オパーで、ルネ・ヤコブ指揮のモンテベルディ・オペラ「オルフェオ」に出演する予定だ。今回の演奏会では、00年のアスペン音楽祭に参加し、李氏と呼吸を合わせたピアニストのヤン・ギフン(中央大学兼任教授)氏とギターリストのコ・ウィソク氏が伴奏する。

3万〜6万ウォン。02—529—3529



raphy@donga.com