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全州の音が世界の音に…

Posted September. 07, 2006 06:48,   

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「音楽をする人が、博物館にじっと座っている文化財になってはいけません。国内であれ海外であれ、聞いてくれる人がいたら訪れ、その人たちが感動を受け、幸せを感じるようにしなければなりません。それが私たちのやることです」

名唱安淑善(アン・スクソン、写真)氏は7月、イタリア・シチリアで開かれた世界的なワールド・ミュージック・フェスティバル「WOMAD(World of Music、Arts & Dance)」に行って来た。毎年数回ずつ海外音楽家たちと協演する安氏は、最も韓国的な声だけに、世界の人々に感動に感じさせる音楽家だ。

16〜24日、全羅北道全州市(チョンラブクド・チョンジュシ)韓国ソリ(音という意味)文化の殿堂で開かれる第5回全州世界ソリ祝祭(組織委員長=安淑善、芸術監督=クァク・ビョンチャン)は、韓国パンソリの原型を再現しながらも、パンソリを世界の人々が一緒に楽しめるワールド・ミュージックとしての可能性を模索する祭典だ。

特に今回の行事では初めて、ワールド・ミュージック・フェスティバルである「WOMAD」と連携し、「ソリ—ウォメド」(SORI−WOMAD)フェスティバルを開く。1982年に英国で始まったWOMADは今まで、世界24カ国で150回あまりの公演をし、各国の民俗音楽を現代的に再創造するフェスティバルとして位置づけられてきた。

今回の全州世界ソリ祝祭が開かれる会場のもみの木の森の中には、100カ所あまりの「セ・ジュン・グッド・ソリキャンプ」テント村が設けられる。海外で人気を得ているミュージック・キャンプ・フェスティバルを、韓国の伝統音楽行事に初めて取り入れたのだ。世界各国の若者たちが一緒にキャンプをしながら、韓国の伝統リズムとパンソリ、振り付けなどを専門講師と一緒に体験できる。

メイン公演はパンソリ舞台。パンソリの五つの舞台を、それぞれの伝承流派別に比較・鑑賞できる舞台も設けられた。今年は、五つの流派で伝えられるパンソリ「フンボ歌」が5日連続公演される予定。亡くなった名人にスポットを当てる「韓国が生んだ偉大なるソリ」の初順序で、晩汀・金素姬(マンジョン、キム・ソヒ)名唱(1917〜1995)の関連展示と公演も開かれる。

今年の祝祭のクライマックスは、海外11カ国から来たワールド・ミュージック・アーティストと韓国伝統音楽家たちが一緒に協演する「ソリ—ウォメド」フェスティバル(22〜24日)だ。安淑善氏は、チベットのユンチェンラモ、南ア共和国のマホテラ・クイーンズ、カメルーンのコモ・ウムバシ氏など世界的なボーカリストたちと一緒に「女性の声」公演をする。

チェサンソゴ踊りの名人である金ウンテ氏と打楽奏者チェ・ソリ氏が、イェレムバ・ダビジャン(コートジボワール)、ジョージ・ヒロタ(日本)などと一緒に繰り広げる即興打楽ジャム公演「drum collective」をはじめ、奚琴奏者カン・ウンイル氏がウンパリ・クヤテ(ギニア)、アムザド・アリ・カン(インド)などと弦楽器を協演する「ストリング・ワークショップ」も開かれる。

安氏は、「以前、欧州のジャズグループ『レッドサン』の伴奏に合わせ、パンソリ『水宮歌』を歌い、それを『ウサギ物語』というアルバムで出したことがある。その時、サクスホン演奏者がパンソリを上手に演奏するのをみて、世界の音楽はすべて通じることができるということを感じた」と話した。

クァク・ビョンチャン全州世界ソリ祝祭芸術監督は、「ポルトガルのパドュ、アルゼンチンのタンゴ、アフリカのジャズなどワールド・ミュージックに発展した民俗音楽はお互い影響を与えながら現代化に成功した。韓国のパンソリもワールド・ミュージックになれるだけに、世界的ネットワークを持った『ウォメド』を通じて新しい道を模索して行く」と話した。



raphy@donga.com