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シェイクスピア、韓国のトッケビに魅入る

シェイクスピア、韓国のトッケビに魅入る

Posted August. 15, 2006 03:13,   

한국어

●言語の壁を乗り越え、世界の舞台で初受賞

韓国の演劇が世界的なフェスティバルで受賞したのは今回が初めてだ。『真夏の夜の夢』は、このフェスティバルの開幕作に招待され、2日と3日、2日間公演した。

この作品を演出した梁正雄(ヤン・ジョンウン)「旅人(ヨヘンジャ)」代表は「主催側であるグダンスク演劇財団から12日の夜遅く、大賞を受賞したという連絡を受けた」と13日、話した。梁代表は「公演当時、起立拍手が出たが、大賞は全く考えていなかった」と喜んだ。

世界の舞台で毎年よい成績を収めている音楽や舞踊分野とは違って、韓国の演劇が言語の壁が高い海外フェスティバルや公演祭で受賞したことはほとんどない。

演劇評論家の金潤哲(キム・ユンチョル)韓国芸術総合学校演劇院教授は、「『真夏の夜の夢』はシェイクスピアの作品を韓国のトッケビ(お化け)のしわざとして再解釈したもの」とし、「シェイクスピアが持つ世界性に韓国なりの地域性を付け加えればより豊かにシェイクスピアを解釈することができ、世界舞台でも通じるということを意味する」と話した。

●シェイクスピア、独創的な解釈に拍手喝采

今回のフェスティバルには米国、英国、ドイツ、ロシアなど10ヶ国の劇団が参加した。特に最近、世界演劇界のスターといわれるルーク・ペセバル氏が演出したドイツ・ミュンヘン劇団の『オセロ』も参加し、劇団「旅人」の『真夏の夜の夢』と競争を繰り広げた。

今回のフェスティバルに参加する前に「旅人」は、世界的な公演場である英国ロンドンのバビカンセントで韓国の演劇では初めて『真夏の夜の夢』を公演した。この公演は英日刊紙のザ・タイムズ紙から星3(星5が満点)の評価を受けた。

「シェイクスピアの本場だからか、英国の評論家らはシェイクスピアの作品を『いじる』より正統性を好むようです。『星3』も決して悪い評価ではないが、実際、観客らの反応は『星5』の水準だったのに…(笑い)」(梁代表)

●来年、シドニーのオペラハウスで公演

演劇は海外への進出が容易でないジャンル。しかし、「韓国の演劇を世界の舞台に知らせることが課題だ」という梁大表のことばのように、「旅人」はつらく苦しい旅を続ける。来年1月、彼らは『真夏の夜の夢』で、もう一つの「夢の舞台」である豪州シドニーのオペラハウスの舞台を踏む。



sjkang@donga.com