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脳—肺は別状がないのに失神したら…

Posted August. 07, 2006 05:52,   

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普段元気だったチョン・ビョンブン(65、忠清南道天安市サンヨン洞)氏。最近、息子のホン・ソンボク氏のためのおかずを持って息子の家に訪ねたが、いきなり失神をした。呻きながら苦しむ母親を見てびっくりしたホン氏は気が気でなく、胸と手足をマッサージしながら119に助けを要請した。幸いにも、チョン氏は5分で気が取り戻したが、呆然とした状態が30分ぐらい続いた。

「近くの病院に行って脳関連検査を全部受けました。コンピューター断層撮映(CT)と磁気共鳴画像(MRI)など各種検査をすべて受けたのに、全部正常という結果が出ました。肺にも別状がありませんでした」

チョン氏は1日午後、三星(サムスン)ソウル病院本館2階循環器内科の金ジュンス教授を訪ねた。患者の話を聞いた金教授は、真っ先に不整脈を疑った。

不整脈は心臓の正常なリズムが狂った状態。心臓鼓動に異常が生じて1分あたり60〜100より速くなったり、ゆっくりなったり、または不規則になるのだ。心臓のポンプがまともに動かず、血圧が下がって気を失うこともある。

「大半は、不整脈と言えば、胸がどきどきする症状だけを知っていますが、失神も不整脈疾患の疑いがある重要な症状です。不整脈による失神は急死する可能性もあるので、失神の原因をみつけることが重要です」

金教授は、「周りでよくみられる失神は、長い間不動の姿勢で立っていたり、ひどい恐怖を感じたり、食事後座ってから急に立ち上がる時たびたび生ずる。この場合には、失神直前に気が抜け、めまいがし、あくびが出、吐き気がし、胸が息苦しい症状があるから、このような症状がみえた時にはすぐに横になれば失神を予防できる」と話した。

しかし、チョン氏の場合には、△特別な外部からの刺激がなく、△吐き気もなく、△気を取り戻した後でも意識がはっきりしてなかった状況から、不整脈による失神が疑われると金教授は判断した。

「不整脈による失神は予告なしにあらわれるため、隠された時限爆弾と似ています。まず、正確な診断のためには、病院に入院し、トレッドミル(ランニングマシン)を走りながら心電図をチェックする運動負荷検査と、24時間日常活動をしながら心電図をチェックする『活動中の心電図検査』、および心臓内に電気的な刺激を与え不整脈を誘発させる『臨床電気生理学的な検査』などをしなければなりません」

——不整脈かどうか簡単に分かる方法はありませんか。

「一番簡単な方法は、手の平を上に向けるようにした後、親指の方の手首部位を、反対側の指で軽く押して脈搏を確認することです。脈が規則的でなかったり(早期鼓動)、運動をしてないのに1分間100回以上早く鼓動したり(貧脈)、それとも1分間の鼓動が60回以下(徐脈)なら、不整脈だと判断されます。しかし、普段は不整脈があらわれない場合が多いため、診断は簡単ではありません」

チョン氏は翌日、入院した。

一般的な心電図検査や活動中の心電図検査では正常だったが、運動時負荷検査で不整脈が発見された。チョン氏は貧脈性不整脈の中で、一番突然死の可能性が高い心室貧脈だった。心室は、血を全身に送る心臓の核心ポンプ機関。心室貧脈が発生すれば、心臓機能が止まる可能性が高いため、效果がすぐにあわられる電気衝撃療法が唯一の治療法だ。

チョン氏は、不整脈を自ら感知し自動で電気衝撃を与え正常に戻す手術を受けることにした。



likeday@donga.com