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「バッハサウンド継承」誇り高い演奏 バッハオーケストラ

「バッハサウンド継承」誇り高い演奏 バッハオーケストラ

Posted July. 11, 2006 03:25,   

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8日午後1時、日本の愛知県名古屋市の芸術劇場。土曜日の昼間にもかかわらず、コンサートホールでは、1743年に創団された世界最古の管弦楽団ドイツのライプツィヒ・ゲヴァントハウス・バッハオーケストラ「ブランデンブルク協奏曲」公演に2000人あまりが集まった。

「サッカー競技でボールが22個なら選手のみんなが幸せでしょうが、ボールが一個しかないのが問題です。代わりに観衆はそれだけ楽しいんです。オーケストラもみんなでひとつのハーモニーを作り、聴衆を楽しませるということでサッカーと似ています」

同一のバッハの「ブランデンブルク協奏曲」全曲(6曲)の演奏大長征を終了した指揮者クリシティアン・プンケ(バイオリン)氏は、記者とのインタービューでW杯にたとえてくれた。彼は19日午後8時ソウル芸術の殿堂コンサートホールでゲヴァントハウス・バッハオーケストラを率い、はじめて来韓公演をする。

バッハオーケストラはバッハと特別な縁があるライプツィヒ・ゲヴァントハウス・バッハオーケストラの各部分のソロイスト(主席、副主席演奏者)からなっている。同オーケストラは、メンデルスゾーンが指揮者として勤めた際に(1835〜1847)、数多くのバッハの音楽を吟味していた伝統を受け継ぎ、今日までもバッハの演奏に心血を注いでいる。

バロック時代の多様な協奏曲様式を集めた「ブランデンブルク協奏曲」は高度なテクニックと体力がいるため、なかなか一日で完奏を果たせない。しかし、彼らは2時間半の間ずっと立ちっぱなしで演奏するすばらしい技量を披露した。「ソロイストたちはもともと立って演奏する」というのが彼らの説明。

彼らの演奏は最近流行している「オリジナル演奏」(作曲当時の楽器と演奏様式を復元した演奏)ではなかったものの、自分たちの伝統に沿って解釈したバッハを聞かせてくれた。テンポとダイナミズムが大衆音楽のビットを思い出させる一方、優雅さと優麗さ、清明さと穏やかさはそっくり伝わってきた。

だが、オリジナル演奏を組み合わせた部分ではいまひとつの感じがした。「協奏曲第2番」でバロックのトランペットの代わりに現代楽器のホルンが使われ、やや地味な感じがしたし、「協奏曲第4番」などで古楽器であるチェンバロの音が現代楽器の音量に埋まってしまった。

プンケ氏は「バッハは音を作ってこそいるものの、楽譜に正確にどんな楽器を使えとかどんなスタイルで演奏しろと指定してはいない」と強調した。

彼は「バッハ時代のトランペットはものすごい高音だったし、今はオリジナルのトランペットを演奏することはかなり難しいため、私たち自身のバッハ解釈が大切だ」と付け加えた。

バッハオーケストラは19日の公演に続き、20日午後8時ソウル蘆原(ノウォン)文芸会館で、バッハ「G線上のアリア」のほか、パヘルベルの「キャノン」、ヘンデルの「ラルゴ」、アルビノ二の「アダジオ」などを演奏する。

02−599−5743



raphy@donga.com