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目と耳が楽しい欧州音楽旅行

Posted June. 29, 2006 03:21,   

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夏の休暇シーズン、欧州を訪問すれば、コンサートホールやオペラハウスはシーズンを終え、閉まっている。代わりに、風光が秀麗か由緒ある古都の休養地は、音楽フェスティバルの熱気で盛り上がる。

欧州の夏の音楽フェスティバルへの参観が、新しい「テーマ旅行」として浮上している。最高のスター演奏家と有名作品が一堂に集うフェスティバルは、欧州の文化芸術に立体的に接することができる絶好のチャンスだからだ。

●アマチュア同好会の音楽旅行

オーディオ音楽同好会「ハイファイクラブ」は、仁川京畿(インチョン・キョンギ)コミュニティ会員たちと一緒に、7月29〜8月9日、オーストリアとロシアに旅に出る計画だ。旅人たちは、教師、学生、会社員、主婦など、10〜50代の多様な年齢層と職業群。

オーストリアでは、モーツァルト誕生250周年を迎え、彼の故郷のザルツブルクフェスティバルで、モーツァルトのオペラ、オラトリオなど21の劇音楽(drama music)が一斉に公演される。ショスタコーヴィチチ誕生100周年を迎えたロシアのサンクトペテルブルクの白夜祭では、ワレリー・ゲルギエフ、マリス・ヤンソンスなどロシアが生んだ巨匠コンダクターたちが演奏するショスタコーヴィチ交響曲の全曲演奏がある。同好会の会員たちは、この一部を観覧する計画。出発前に、音楽コラムニストのユ・ヒョクジュン氏の解説で、モーツァルトとショスタコーヴィチの曲をDVDとCDで聞く予習音楽感想会も行う予定だ。大学生、中学生二人の娘と音楽フェスティバル旅行に参加する主婦の金スヨン(42、ソウル鍾路区孝子洞)氏は「これまで、子供たちと欧州旅行に何回か行ってきたが、いつもバスに乗って博物館などを見に行く多忙な日程だった」とし、「1つか2つの都市に集中的に滞在しながら、音楽にだけすっかりはまることができる旅行のほうがもっと思い出に残りそうで選択した」と話す。

「欧州の音楽祝祭巡礼期」(ハンギルアート)の著者、パク・チョンホ(精神科の専門医)氏も約1ヶ月間30人あまりの同好会の会員たちと一緒に音楽フェスティバルを参観する予定だ。

●世界の音楽界のニュースが生産されるフェスティバル

ドイツ、スイス、オーストリア3国の国境地帯、ボーデン湖畔の「水上舞台」(floating stage)、古代ローマ遺跡であるアレナー(野外競技場)で開かれるベローナオペラフェスティバル、スイスのルツェルン湖畔のルツェルンフェスティバル…。美しい風光の中で開かれる夏の音楽フェスティバルは世界の公演係の最新流行を反映する大型新作が発表される場に様変わりしている。チェチーリア・バルトリ、アンナ・ネトレプコなどフェスティバル舞台で、世界的なスターに浮上した演奏者も続々と出てきている。したがって、最近、フェスティバルには全世界のアルバム会社のスカウターたちが集まって、新進のミュージシャンたちと即席で専属契約を結ぶのが新しい風景。

欧州の音楽フェスティバル旅行は、金持ちだけの専有物ではない。金を払っても買えないチケットを手にいれる人々はむしろリュックサック一つ背負って、フェスティバルの舞台を訪ねる若い音楽愛好家たちが多い。チケットを手に入れるためには、情熱と誠実がなければならないからだ。ザルツブルクフェスティバルの有名なオペラの場合、2年前にすでに全席が売り切れる。海軍士官学校のロシア語教官であるキム・ジンソン(30)中尉は、昨年の入隊直前まで、欧州の主要公演場を歩き回ったクラシック愛好家だ。彼は「ユースホステルで寝ながらやっとチケットを手に入れ、音楽会場に入る際のぴりっとした喜びは、言葉で言い表せない」と語る。



raphy@donga.com