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死の瞬間、もう一つの生に会えるなら…

Posted May. 29, 2006 03:01,   

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「死が分かれば、生も分かる」

『チベット死者の書』の核心的な教えだ。8世紀のチベット仏教の大家パドマサムババが書いたが、公開をせず、ヒマラヤの洞窟に隠しておいたものを、後日、追従者らが捜し出した経典だ。チベット人は死の瞬間にこの内容を一度聞くだけで、生死のくびきから脱することができると信じている。

30日、ソウル市鍾路区平倉洞(チョンログ・ピョンチャンドン)の新築ビルで再開館するファジョン博物館1階の展示室に入ると、古い『チベット死者の書』筆写本と出会える。紺碧に染めた紙に筆写部分を黒色で塗った後、内容を書いたもので、チベット写経の一般的な製作方式が分かる。

ファジョン博物館はハンビット文化財団のハン・グァンホ名誉理事長が建てたアジア美術専門博物館だ。彼が40年あまりの間収集して来た2500点あまりのチベット仏教美術品と多くのアジアの名品を所蔵している。1999年、ソウル梨泰院(イテウォン)でオープンしたが、展示空間を拡大するために04年、工事を始め、今回再開館するのだ。開館記念で、「アジアを照応する目」展をもうけ、8月30日まで、無料で公開する。遠く旅行に行かなくてもチベットの精神と文化が体験できる機会だ。

1階展示場には、手の平と足の裏が描かれた「Soenam Gyatso:ダライ・ラマ3世」と、涙から誕生したという「隳色多羅菩薩」などのチベット仏画である「タンカ」と、多様な仏教遺物が展示される。特に、ここのタンカは質と量の面で世界最高水準だ。

2階に上がると韓国、中国、日本の絵画と工芸品をみることができる。韓国室には李銍(イ・ジョン)の『墨竹図』、姜世晃(カン・セファン)の『チラクワド』、高麗(コリョ)王朝時代の梵鍾が展示されている。ハンビット文化財団が出した寄付金で大英博物館が購入した『ダルハンアリ(月の形をした壺)』も1カ月間、レンタル展示される。月曜日は休館。02−2287−2994、www.hjmuseum.org



mskoh119@donga.com