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ベストセラー・レビュー

Posted April. 29, 2006 06:36,   

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4月も終わりに近づき、ベストセラー市場でも、売れ筋の入れ替わりが始まったようだ。

本年当初から勢いを見せていた国内小説は足踏みし、文芸、経済・経営、実用、小説など、多様な部門の本が一様に躍進している。純粋文芸物では、ジェーン・オースティンの『傲慢と偏見』の上昇が著しい。03年に出版された同書は、最近、同名の映画が国内で上映されて、1ヵ月のうちに7万部が売れた。

小説以外では、唯一、法頂和尚の箴言集『生きているものはすべて幸せであれ』が上位に入り、李鏜圭(イ・ミンギュ)教授の対人知能啓発書『惹かれる人は1%が違う』も急浮上している。販売部数がそれぞれ20万部と30万部を上回った。

『傲慢と偏見』は、英国人が最も愛するという女流作家オースティンの出世作であり代表作だ。作家自ら「(内容が)とても軽くて明るいので、陰が必要だ」と言っており、ロマンチック・コメディの素材にもなる。564ページにのぼる世紀の恋愛小説で、ラブシーン(?)といえば、手に口づけるのがすべて。にもかかわらず、200年近く愛されてきたのは、女性たちの根深い「シンデレラの夢」に訴えているからだ。そこに、作家特有の鋭く風刺的な描写と繊細な感覚が際立っている。

『生きているものはすべて幸せであれ』は、法頂和尚の文章と法文の中から、約130編を選りすぐった本だ。本書の中に盛り込まれた一言一言は、私たちの「心」を沈黙で満たす。

「幸せの秘訣は、必要なことをどれだけ持っているかではなく、不必要なことからどれだけ自由であるかにある。私たちが心配しなければならないのは、老いることではなく、さびついた生だ。生きる時は生に徹底し、そのすべてを生きなければならず、死ぬ時は死に徹底し、そのすべてが死でなければならない」

『惹かれる人は1%が違う』は、心理学博士であり、夫婦の間や子供との関係で悩み迷った著者自らの経験がにじみ出ている。鮮やかな日常に東西の古史と心理学の理論を合わせ、どのようにすれば、他人の好感を得られるのか、「魅力」の処世術を教えてくれる。

著者は「他人に自分を好きにさせる特別な秘法はない。私たちをどろ沼につき落とすのも、そこから起こして立たせてくれるのも、まさに私たち自身だ」と強調する。他人とうまくつき合いたければ、自分と親しくなることだ。



keywoo@donga.com