運転手経歴２１年目の金ヨンムン氏（５２、ソウル江東区岩寺洞）は、数年前から小便をした後もあまりすっきりしなかった。２ヵ月前からはトイレへ行く回数も頻繁になり、夜、睡眠中にも２回ぐらい目が覚めることを含め、１０回ぐらいに増えた。これに地域バスの運行コースを全部回るには２、３時間以上かかることもあるため、尿意を感じ始めるとなかなか我慢が出来なくなった。
▲症状は千差万別、「自己診断を」〓金氏はソウル峨山（アサン）病院泌尿器科で前立腺異常を点検する国際前立腺症状点数（ＩＰＳＳ）、血液検査、直腸検査を受けた。
「自己診断の検査結果を見ると、小便をするのが大変なようですね」（金チョンス教授）
「バスは途中で止めることができないんですが、最近は急に小便がしたくなると耐えられなくなります。私の周りにもそのような同僚が多いです」（金氏）
「長時間座っていたり、小便を我慢すると、前立腺肥大症が悪化します。それで運転する人の中には、前立腺肥大症の人が多いのです」（金教授）
前立腺肥大症は尿道を囲んでいる前立腺が非正常に大きくなって、尿道を圧迫する疾患。男性は誰でも年を取ると経験するが、感じる症状の程度は千差万別だ。
小便をよく我慢すると、尿道に溜まっている小便が前立腺に逆流して、科学的な反応を起こし、前立腺の異常を促すことが知られている。
「普段、肉をよく食べますか」（金教授）。
「一週間に４回ぐらい、仕事を終えてから豚の三枚肉に焼酎を飲みます。常に煤煙に露出していますが、三枚肉を食べると呼吸器に良いと言いますので」（金氏）
「前立腺は男性ホルモンの不均衡のため生じます。豚肉などの肉類に入っている動物性脂肪は男性ホルモンの材料になります。たくさん食べると、男性ホルモンの不均衡がさらに深刻になって、悪化しかねます」
金氏が１日４、５杯ぐらい飲むコーヒーも利尿効果があり、前立腺を刺激するので、避けた方が良い。
「薬物で治療するか、手術しなければならないかは、小便の速度を測定する『尿速検査』と前立腺の肥大程度を調べる超音波検査をした後決めます。治療は早ければ早いほどいいです」（金教授）
▲下半身運動をよくし、肉類とコーヒーは控える〓金氏はＩＰＳＳで２８点が出て、重症と見られたが（７点以上は治療）、血液検査と直腸検査では別に異常はなかった。前立腺に炎症があるかどうか、癌であるかどうかを確認する血液検査では、前立腺特異抗原（ＰＳＡ）数値がｍＬ当たり０．５９ｎｇ（ナノグラム、１ｎｇは１０億分の１）と出た。４ｎｇ以上であれば、組織検査で癌であるかどうかを確認する必要がある。
金氏は追加検査結果が出るまでは悪化しないように、まず生活習慣を変えるようにと言われた。
「最低２時間間隔で運転席から立ち上がって休憩し、小便を我慢しないでください。急に尿道が塞がれて尿が出なくなる場合もあります。さらにお湯に座浴するのも役立ちます」（金教授）
よく歩いて下半身の運動をたくさんするのもプラスになる。１６５センチの身長に８８キロの体重も減らすのが良い。肥満も前立腺肥大症と関連がある。
「寝床に入る前の２時間はお水を飲まないでください。もし風邪を引いたら、処方してもらう前に前立腺疾患があると言うようにしてください。風邪薬に入っている抗ヒスタミン剤と気管支拡張薬は、尿道の筋肉を収縮させて症状を悪化させます」（金教授）
larosa@donga.com
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