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李スヨン、7thアルバムでカムバック

Posted January. 31, 2006 03:21,   

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「MBC10大歌手歌謡祭大賞……李スヨン!」

03年12月31日、ソウル中区(チュング)奬忠(チャンチュン)体育館。歌手たちに埋もれていたある女性歌手に突然スポットライトがあてられた。「何なの?何なの?私が大賞?ほんと?ほんとに私なの?」と叫んでいた彼女。「ありがとうございます」といううれしい表情も、「まったく予想できませんでした」という型にはまった受賞感想さえ口にすることができなかった。ハッと息を飲み込むのがやっとだった。涙はマスカラまみれになった。

「泣き虫女」李スヨン(27)は、いつも決定的な瞬間に泣き虫になる。第4集「ららら」、第5集「トングロニ」、第6集「ヒィリリ」など、彼女が歌う悲歌と同じくらい、彼女の涙には悲しみが溶けている。泣きに泣いたが、彼女が第7集を準備する1年4ヶ月の間、涙が枯れることはなかった。

「昨年10月に祖父が亡くなりました。両親に死なれた私には唯一の心の糧だったのに…。何もできませんでした。アルバムは延期されており、第7集に対するプレッシャーものしかかっていたんです。ベランダのドアを開き、23階のマンションから飛び降りたらどうなるか、夜寝ていて翌日目を覚まさなかったらどうなるか…。これでおしまいだという感じだったんです」。

ずっと「気が塞がっていた」彼女は、自分でも知らないうちに「神様、私を助けてください」と悲鳴を上げた。助かる道は一つしかなかった。祈りに祈ること。

「もし予定通り10月に第7集を発表したら、私は立ち直れなかったかもしれません。1999年のデビュー以来、7年間休まずに走ってばかりいたため、マンネリとスランプが一気にやってきたんです。しかし、今年の1月になると、その絶望感がすっかり消え去りました。祈りのおかげでした。神様の恵みをいただいたという気持ちで、第7集のタイトルとタイトル曲を「グレース」に決め、つめの作業に取り組みました」。

自分の音楽を聞くことだけで、祝福を一緒に分かち合いたいという彼女。ところが、祝福というには、23日に発売された第7集は依然として悲しい。歌手・李キチャンのコーラスが勇壮なミディアムテンポ曲「グレース」は、「グレース」という名前の女性が別れの気持ちを率直に収録した曲だ。悲しくて泣きながら、しっかりしたふりをする両面性を見せる。

「うそだよ。全部うそ」と別れを否定する収録曲「シリン」は、もっと率直だ。また、倦怠期にある恋人の気持ちを描いた「恋もたまには休まなくちゃ」や「実はね、別れはとっても怖い」と、別れへの恐怖を歌った「仲直りしろ」など、白い羽毛のようだったバラード曲がタフになった感じ。かつて、「つつしみ」「忍耐」に代表される彼女の姿はなかった。

「今回のアルバムに収録された13曲を、すべて私が作詞しました。つらければつらいと言い、泣きたければ思う存分泣き、立ち直ることのできるように…。これまで気をもんでいた私の姿を率直に表現したかったんです」。

1999年のデビュー曲「I believe」から第7集「グレース」まで。この「泣き虫女」の人気の秘訣は率直さだ。よく笑い、悲しいときはとめどなく泣き…。「いい女」として暮らして7年、これから流す涙はどれくらい残っているのだろうか。

「私の目標は、63ビルに『李スヨン・ディナーショー』のプラカードをかけることです。しわだらけになるまでにファンたちと一緒に歌うこと、それが私の人生の『グレース』です。今日も両親に会いたくて涙が出ますが、どこかで『うちの娘はすばらしいね』と私を見守ってくれるでしょう」と微笑む。



bsism@donga.com