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住民の平均年齢76歳…高興郡エドン村の四季

住民の平均年齢76歳…高興郡エドン村の四季

Posted November. 18, 2005 08:26,   

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全羅南道高興郡豆原面(チョルラナムド・コフングン・トゥウォンミョン)のエドン村は、年寄りたちだけが住む所だ。住民37人のうち35人が65歳以上だ。平均年齢は76歳。一番若い男性が65歳、一番若い女性は59歳だ。子供たちは全員、都会へ出て行った。

MBC創立特集番組『年寄りだけの住む村』(20、27日の夜11時25分)は、昨年9月から今年10月までのエドン村の暮らしを、カメラで撮影して記録したドキュメンタリーだ。農村の四季は美しいが、そこが生活基盤である年寄りたちが生きていくのは容易ではない。農業をするには力不足のため、寝かしておく田が増えていき、年寄りたちは頻繁な疾病に悩まされる。

10月に村の婦人会会長のチン・グムジャさんがニンニクを植えようと、村で働き手を求めた。70歳のチンさんを助けに来た人は82歳のソン・スンエさん(女)と70代のおばあさん3人。「申し訳ないことだが」、他の働き手を捜すことができなかったチンさんは、82歳のソンさんに頼まなければならなかった。

ソンさんが来てくれたことだけでも感謝する。体の調子が悪い住民が多くて、農業を手伝ってくれる人を探すことはなかなか大変だ。1年余りの撮影中に年寄り7人がけがをした。稲を干すときに倒れて骨が折れたり、豆を叩く途中に座りこんで腰にけがをした。年寄りたちがけがをすると、一番若い男性の65歳の村長がけが人を背負って病院に行かなければならない。金テインさん(男・66)は「死とは目の前の食膳」と言う。若いときにおしゃれという話をよく聞いたというソン・デスンさん(女・83)は、「青春を返してくれ」と涙を浮かべる。

人が住む所だから大変なことも多いが、それだけに情に満ちた話の種も多い。金ジョンヒョンさん(男・80)は奥さんのソン・オクレさん(女・79)の病気がひんぱんで面倒なはずなのに、いつも奥さんを手厚く介護する。「おばあさんが死ねば1日も楽にご飯が食べられない」としながら涙を見せる。

チンさんと50年を一緒に暮した金ギョングンさん(男・71)は、カメラの前で「初夜に泣いた事情」を打ち明けた。結婚式の夜、花嫁の顔を初めて見たが、あまり醜くて「私の人生は終わった」と1週間泣いたそうだ。

エドン村の年寄りたちはみんな連れ合いの顔を知らずに結婚したが、別れた人は一人もいない。疲れるが、純粋に生きていく年寄りたち。消える共同体の姿だ。



kimjy@donga.com