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抱腹絶倒の西部劇

Posted October. 28, 2005 07:39,   

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『荒野のマニト』は、奇抜で突拍子もない西部劇だ。

ソウル・シネキューブで上映される同映画が、西部劇の従来のルールに従うのは、荒野を背景にインディアンと孤独なガンマン、無法者が登場するという点、それだけだ。それを除けば、普通に考える西部劇のすべての公式を果敢に破って、抱腹絶倒、荒唐無稽、予測不可能、国籍不明の不思議なウエスタン・コメディが誕生する。

そのような映画を真面目で名高いドイツ人が作り、さらに、2001年のドイツでの上映当時、1200万人の観客を記録する興行成績をあげたという事実も興味深い。脚本・製作・監督を引き受けたミヒャエル・ブリー・ヘルビヒは、一人二役で双子の兄弟役を演じ、「多才多能」という言葉を実感させる。

スペイン南部で撮影された同映画の時間・空間的背景は、19世紀末のアメリカ西部。しかし、はじめから、リアリティや時代的状況は、徹底的に無視される。アパッチの最後の酋長アバハチ(ヘルビヒ扮)と白人のガンマン・レインジャーは、義兄弟の仲。「部族の中興」のために、二人は、他部族の黄金を借りて酒屋をはじめようとしたが、悪党に金をすっかりだまし取られる。借金を返すために、彼らは、アバハチの双子の兄弟ウィニトチとその旧友が保管した「マニトの宝の地図」を捜す冒険の旅に出る。

ピンク色が好きなゲイ・インディアン、主人公よりハンサムで、踊りと歌が上手い悪党のような奇抜なキャラクター設定、荒涼とした西部で、カウボーイがスピート・飲酒違反の取り締まりに引っかかるなど、現代の日常を組み合わせた設定が笑いを誘う。

映画が終わったと思って性急に席を離れてはいけない。スタッフの名前がすべて出た後も、ボーナス・シーンが隠されている。28日上映。12才以上観覧可。



mskoh119@donga.com