「タフな男」人気急上昇

「タフな男」人気急上昇. May. 13, 2004 22:55. by 趙慶福 kathycho@donga.com. あなたの顔が２％不足だったらひげを生やしてみなさい。 汚ないとか無礼なことと思われてきたひげが、男の魅力として浮かび上がっている。ＭＢＣドラマ「プルセ（火の鳥）」のエリック、ＳＢＳ「暴風の中に」の金ミンジュンがひげを生やしている。６月８日に初放送されるＳＢＳ週末劇「パリの恋人」の李ドンゴンも同じだ。 若くて粹な感覚とカリスマを強調するファッションや、ＩＴのＣＭも例外ではない。衣類ブランド「マインドブリッジ」の李ジョンジェ、ＬＧ-ＩＢＭノート・パンコン「Ｘ-Ｎｏｔｅ」のチョン・ウソンもひげの伝道師を自任している。オリオン「イカピーナツ」の李ドンゴンはひげでは珍しく「可愛いイメージ」を見せている。 ひげブームはオンラインでも大衆化している。オンラインひげ同好会の「ディジータル」（素敵なひげを愛する人々、http://digi-tal.cyworld.com）は、「ハンサムな芸能人にだけひげが似合うと思う必要はない」とひげ大衆化を主導する。会員は他の人が生やしたひげを評価したり、ひげの生やし方に対する情報をやり取りする。会員管理が厳しいこの同好会会員のうち、半分が女性であることも珍しい点。 この頃のひげは、長いほおひげではなく、鼻ひげと顎ひげを短く整えるのが一般的だ。特別な名称はなく、「ディジータル」会員はひげが生える部位によって番号を付けて呼ぶ。 最近のひげブーム起爆剤としては、昨年ＭＢＣ時代劇「タモ」のチャン・ソンベク役を演じた金ミンジュンが挙げられる。金ミンジュンは革命を夢見るチャン・ソンベクの、風雲児としての気質を強調するためにひげを生やし、視聴者から良い反応を得ることができた。また、英国のサッカー選手デビッド・ベッカムと米国の俳優ブラッド・ピットら外国スターの影響も少なくない。 それでは、ひげは若者の間ではどう受け止められているのだろうか。 若者たちはひげを自由と洗練美のコードと読み取る。だいたい自由職や専門職、そして芸術家がひげを生やしているからだ。特に既成世代に対する「粹な抵抗」と個性の表現で解釈する。 ＬＧアドのリュウ・ヒョイル部長は「若者向けのノート・パンコン『Ｘ-Ｎｏｔｅ』広告のメッセージは『これが粋だ』」であるが、「ビジネスマンのノート・パンコンである『Ｔｈｉｎｋｐａｄ』の広告ならチョン・ウソンにひげを剃れと要求したかも知れない」と話した。 「二枚目男好み」に対する反作用という分析もある。「イカピーナツ」ＣＭを企画したリエンＤＤＢのユ・ソンウン局長は「ハンサムな二枚目よりタフな男の要素を加えるためにひげを生やしているようだ」と話した。西江（ソガン）大学大学院生の金ゴウンさん（２５、女性）は「ますます女らしくなる男たちに、ひげは男性表現の最後の切り札として映るようだ」と話した。 『毛：ひげと髪の毛を中心にみた体毛の文化史』（ダニエラ・マイヤー、クラウス・マイヤー共著）という本では、ひげのイメージを力と性的欲望、セクシーと表現する。中世ローマのカトリック教会は純潔の意味で聖職者たちにひげを禁止させており、２０世紀の左派知識人らは抵抗の意味でひげを生やした。