Go to contents

ミュージカル、「美女と野獣」

Posted May. 10, 2004 23:10,   

한국어

「僕が『野獣』役に選ばれると、みんなから『本当に良く似合うね』と言われました。ところでその言葉が僕が『野獣みたい』という意味なのか『王子みたい』と言っているのかよく分からなかったんですね。ある人には野獣で登場する時は扮装が要らなくて、かえって王子に変身する時扮装が必要じゃないかと言われましたね」

8月8日からソウル江南区駅三洞(カンナムグ・ヨクサンドン)LGアートセンターで5ヵ月間公演されるディズニ・ミュージカル「美女と野獣」のオーディションで野獣に選ばれたヒョン・グァンウォンさん(36)は豪快な笑い声と気の利いた話術の持ち主だった。「ベル」役のチョ・ジョンウンさん(25)はちょうどアニメーションから飛び出たように清純で好奇心溢れる姿だった。二人にソウル中区太平路(チュング・テピョンロ)のある飲食店で会って話を聞いた。

●ミュージカルに託した夢

イタリアで10年間「ラ・トラビアータ」など数多くのオペラに出演してきたヒョン・グァンウォンさんはこの6ヵ月間飛行機でローマとソウルを行き来しながらオーディションを受けた。彼はオーディションに合格した後、奥さんと娘の二人をローマに残したまま、独りでソウルに来た。

チョ・ジョンウンさんは東国(トングク)大演劇映画科4年生でカンタ、エリック、李ジフンらと同期生だ。ゲウォン芸術女子高校の時、学校に出講したミュージカル俳優のナム・ギョンウプさんから歌を学びながらミュージカル俳優としての夢を育ててきた彼女は、「台風」、「ロミオとジュリエット」、「若きウェルテルの悩み」に続いて4回目の出演作として国内初のディズニー・ミュージカルの主役を手に入れた。まさに500対1の倍率を突破したシンデレラの誕生だった。

●ざっくばらんな野獣と可愛い美女

インタビューをしながらバリトンの声域を持つ重厚な「野獣」とぶりっ子の「美女」だろうという予想はすぐ外れた。

ヒョンさんは、「カラオケに行ってトロット(韓国の演歌)曲を声楽の発声で歌うのは不自然だと思う。ジャンルやドラマに合わせて音色も変わらなければならないし、このミュージカルで声楽発声だけにこだわらないつもり」と話した。

一方、「ベル」役のチョさんは知りたいことがあれば絶対我慢できない可愛い新世代。彼女はディズニーのスタッフが参加したオーディションの途中、「美女と野獣が一緒に本を読む場面で、アニメーションの場合『ロミオとジュリエット』を読むのに、ミュージカルではどうして『アーサー王』が出るのか」と聞いた。1回目のオーディションの時は音域スケールの評価を受ける途中、高音のところでミスをすると、自分も知らないうちに「Sorry」と叫んで歌い直した。

ディズニー側はチョさんのこうした好奇心豊富で積極的な性格が「ベル」役に一番近いと評価して彼女を最終的に合格にした。彼女は、「国内オーディションではミスするとそのまま帰るのが普通」とし、「しかし、今回のオーディションでは受験者の質問にもきちんと答えてくれるなど気楽な雰囲気だったので、思う存分私の実力を発揮することができた」と話した。

●5ヵ月間の大長征

二人は5ヵ月間、「ダブル・キャスティング」なしにすべての公演を消化する予定。野獣は長さが6.4mもあるしっぽを含めて9kgを越える衣装と扮装をしたまま、城の階段を走り上がるアクションまで演技しなければならない。ベルもワルツを踊るシーンで重さ15kgのドレスを着なければならない。このため、二人が現在一番気にしているのは体力訓練。

作品の公式リハーサルは6月から始まる。「どうしてもう少し早く演習を始めないのか」という質問にブロードウェーから来たスタッフは、「正確に計画に従って動けば2ヵ月あれば十分だ。全世界20カ国余りでそうやってきた」とし、かえって出演陣を安心させた。

「声帯保護」のノウハウを聞くと、チョさんは「やはり早寝早起きが特効薬」と美女らしい答えをし、ヒョンさんは「生卵をよく食べるが声帯を保護するためではなく、コレステロールが二日酔いの解消に良いと聞いて食べている」と「野獣」らしく答えた。



田承勳  raphy@donga.com