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シェイクスピア劇、ミュージカルに脚色

Posted April. 05, 2004 22:40,   

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この頃、ソウル南山(ナムサン)には連ぎょうと桜、つつじが咲き乱れている。真夜中にも黄色い連ぎょうが鮮かに見えて、薄いピンクのつつじははにかむように風にそよぐ。目を向けてソウル夜景を眺めたらあの遠く漢江(ハンガン)の橋にも黄金色の照明と自動車の赤い後尾燈がまるで花のようにきれいに染まっている。春の気配が熟す4月の夜、南山の裾に位置した国立劇場ではまた他の幻想の世界が人々を誘惑する。

○大衆歌謡—ダンス—サーカスが一堂に

「皆様、『クラブ・ハヌル(天)』へようこそいらっしゃいました。今夜シングルの方々は特に期待してください。気に入ったダンサーたちと一緒に舞台に上がって踊ってもいいです」。

南山国立劇場の「空劇場」にはこの頃、毎晩「クラブ・オベロン」という派手なネオンサインがきらめく。18日まで野外で公演中のスタンディングナイトミュージカル『クラブ・ハヌル(天)』(演出・振付パク・イルギュ)。チケットボックスで入場券(2万5000ウォン、大学生1万5000ウォン)を買って入場する。入り口では公演パンフレットとカクテルを3000ウォンで売る。

飲み物を持って劇場の中に入ったら、舞台と客席の区分がない。まだ肌寒い春の夜にもかかわらず、ダンサーたちの派手なダンスを携帯電話とデジカメで撮って楽しく遊ぶ若者たちの熱気が熱い。

この作品はシェイクスピアの『真夏の夜の夢』をサーカスとマジック、大衆歌謡とダンスなど現代的雰囲気に再構成したミュージカル。およそ30分間スタンディングで観覧した観客たちは、トンチュンサーカス団のサーカス公演が終わるや、客席に座って本格的にミュージカルを楽しんだ。愛の妙薬を間違って飲んで行き違ってしまった恋人がようやく自分の恋人を取り戻して濃いキスをするや、客席では「きゃっ」という声がする。主人公たちが愛を取り戻す最後の場面では「ダンスシアター・トンラン」のダンサーと観客が一つになって踊りの場を演出する。

○開かれた舞台に観客参加を誘導

国立劇場のハヌル劇場ではこの作品を皮切りに5月26日までシェイクスピアの野外劇5本が相次いで舞台に上がる。660席規模の「ハヌル劇場」はソウル上巖洞(サンアムドン)ワールドカップ競技場を縮小したような形になっている。舞台の上には空が見えるが、客席には屋根が取り付けられて俳優たちの浪々とした声が響き渡る。

今度の野外劇のシリーズはシェイクスピア演劇の楽しさを精一杯強調した作品を舞台で紹介する。せりふ中心の劇ストリー展開方式から脱して、現場で観客たちが公演に参加できるように多様な視聴覚的な実験劇として再構成された。

『クラブ・ハヌル(天)』と『ミュージカル十二夜』(演出パク・ジェワン、イ・ミギョン)は、ショーミュージカルで楽しみを加えてくれる。『東方のハムレット』(演出ウォン・ヨンオ)と『真夏の夜の夢』(演出ヤン・ジョンウン)は海外演劇祭に数回出品された作品で、せりふより東洋的な身体の言語で強烈なイメージを描き出す。フィナレーを飾る『リア王』(演出李潤沢)は悲劇の原型に充実ながらも、現代的な野外劇の真髄をお目見えする。

公演時間は午後7時半。お問い合わせは02—2274—3507。



田承勳 raphy@donga.com