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[オピニオン]アリババ・馬雲氏の「恋愛と結婚」

[オピニオン]アリババ・馬雲氏の「恋愛と結婚」

Posted November. 20, 2015 09:34,   

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「過度に近づきすればと燃えて死に、遠すぎれば凍死する」。企業と政府とは「不可近不可遠」の関係が望ましいと強調する時に引用される警句だ。公職者に賄賂を渡さなければ企業活動が難しい国は先進国とは程遠い。公務員が企業家との面談を避けながら、現場とかけ離れた政策を出す「机上行政」も同様に、賄賂授受の弊害はなくても経済成長や雇用創出を遮る。

◆言葉一つや行動一つに世界が注目する中国アリババの馬雲会長は、習近平国家主席や李克强首相などとも親しく、会話も頻繁に交わしている。しかし、公職者らに賄賂を提供して、その見返りを期待したり政府の支援を期待したりはしない。馬雲はたびたび、「政府と恋愛はするが、結婚はしない」と力説してきた。今年1月のダボス会議での演説でも、「結婚はしがらみ」と語り、企業が政府に過度に依存すれば、結局統制を受けざるを得ないと主張した。

◆馬雲と氏の妻の張瑛は大学生時代に出会って、交際後、卒業直後に結婚した。張瑛は、いつも何かに打ち込んでいる馬雲の真剣な姿に惚れたという。張瑛は1999年に起業したアリババの中国事業部の責任者を担当し、夫の事業パートナーとして活動してきたが、息子の馬元坤の世話をするため専業主婦に変身した。共働き夫婦時代、息子の育児や教育問題で妻との対立を経験したことが、馬雲の「恋愛と結婚論」に影響を及ぼしたかもしれない。

◆韓国でも一部の公務員の不正がたびたび明るみに出ているが、中国公職者界の不正規模は想像を絶する。国内外経済専門家らは、「中国経済の揺れは、習近平が『腐敗との戦い』に乗り出しながら、収賄風土に浸っていた公務員らが、伏地不動(地に伏して動こうとしないこと)に回ったことも影響を及ぼした」と分析している。中国共産党・規律検査委監察報は17日付で、「永遠に賄賂を提供しない馬雲のような人たちの未来は明るい」というタイトルの論評を出した。「世界経済のスター」に浮上した馬雲を通して、反腐敗運動の正統性を強調し、企業と官僚との関係を立て直すという狙いが隠れているだろう。

権純活(クォン・スンファル)論説委員 shkwon@donga.com