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[オピニオン]ハプティック、人間と機械のスキンシップ

[オピニオン]ハプティック、人間と機械のスキンシップ

Posted September. 14, 2015 07:12,   

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「変わったところはただ一つ、まさに『すべて』だ」。アップルは先週、米サンフランシスコで行われたスマートフォンの新製品公開でこのように自負した。特に、今回のモデルのスペックで「3Dタッチ」機能搭載を最も強調した。タップ(tap)、プレス(press)、ディープ・プレスなど、画面をタッチする強度を3段階に分け、携帯電話が認識する。

◆体で直接多様な機器と相互疎通する時代が本格化している。携帯電話だけでなく、テレビとつないで楽しむビデオゲーム、腕時計やメガネのようなウェアラブル端末、自動車などに活用範囲がますます広がっている。特に情報技術(IT)と自動車を結合したスマートカーは、衝突の危険を「御主人様」に教えるだけでなく、緊急事態の時は自動制動(ブレーキ)装置を作動するなど、移動手段を越えてスマート機器に変身する。

◆2007年、ボタンのないタッチスクリーンのアイフォンが世の中に初めて登場し、翌年には三星(サムソン)電子が「タッチすれば反応する」という広告で「ハプティック・フォン」を出した。ギリシャ語でタッチを意味するハプティック(haptic)は「触覚の」、「触覚的な」という意味だ。それゆえ、人間の五感のうち触覚効果に焦点を合わせた技術をハプティック・テクノロジーという。あまりにも先を行ったためか。当時、三星が出した「ヨンアのハプティック・フォン」はそれほどヒットしなかったが、モバイル機器の拡散により、視覚、聴覚を越えて触覚中心の技術が今や脚光を浴びている。

◆ハプティック技術の浮上は、人間と機械の進化するスキンシップを物語る。これを活用すれば、電話やメッセージが来た時、画一的な振動ではなく個人によって強度とリズムを調整し、オーダーメードの触覚を経験することができる。自分だけの感性を刺激する先端機器の新しい地平が開かれるのは驚異的だが、少し恐ろしい。自分の体と機械の接触時間が増え、依存度が高まることも心配だが、窮極の便利さを理由に人間がコンピュータチップを体に埋め込む自発的ロボット化の道に進むのではないか憂うためだ。

高美錫(コ・ミソク)論説委員mskoh119@donga.com