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[オピニオン]金正恩とキューバ、同じ点と違う点

[オピニオン]金正恩とキューバ、同じ点と違う点

Posted September. 10, 2015 07:36,   

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「老人と海」、「武器よさらば」などを書いた米国の大文豪アーネスト・ヘミングウェイは、キューバが好きだった。彼が1941年にソ連のKGB情報部員に抱き込まれたという説もあるが、信じ難い。自殺1年前の1960年まで、ヘミングウェイは7年間ハバナに滞在して執筆し、夕方にはカクテルバーに足繁く通った。ヘミングウェイの跡、ラム酒とサルサダンスのロマンを求めて、毎年約5000人の韓国人が国交のないキューバを訪問する。

◆キューバでは1959年の革命の主役であるフィデル・カストロに続き、2008年から弟のラウル・カストロが国家首班である国家評議会議長を務めている。一族の政権という点は、金日成(キム・イルソン)−金正日(キム・ジョンイル)−金正恩(キム・ジョンウン)3代世襲独裁の北朝鮮と外見上似ている。冷戦が終わった後、旧ソ連の援助が断たれ、1990年代に深刻な経済危機を経験したという共通点もある。しかし、キューバは1961年のミサイル危機後に核を放棄したが、北朝鮮は核開発を継続している点で決定的に異なる。

◆金正恩第1書記が、北朝鮮とキューバの国交正常化55周年を迎え、北朝鮮を訪問したミゲル・ディアス・カネル国家評議会副議長と両国の親善を強調した。今年55才のディアス・カネル副議長は、ラウル・カストロの後に続いて2018年に国家評議会議長に就任し、カストロ一族の長期独裁に幕を下ろすと予想される人物だ。金第1書記が2年2ヵ月ぶりに外国代表団に会って歓待したのは、「社会主義血盟」だったキューバが今年、米国と54年ぶりに国交正常化したことによる外交的危機感の表れだろう。

◆米国とキューバの国交正常化で、社会主義体制を経た国家の中で米国と国交のない国は北朝鮮だけになった。北朝鮮は「第二のキューバ」になることができるだろうか。米国の外交安保誌「ディプロマット」は、「キューバは米国の前庭にあっても脅威的でないが、北朝鮮は米国の主要同盟国である韓国に敵対的であるため、米国のアジア戦略では中国の次に最大の安保脅威だ」と分析した。北朝鮮が核武装を放棄してこそキューバと同じ道を歩める。北朝鮮が外交的孤立から脱することができるかどうかは金正恩政権の選択にかかっている。

権純活(クォン・スンファル)論説委員shkwon@donga.com



shkwon@donga.com