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[オピニオン]キム・ソンダル的炭酸水売りのカモ

[オピニオン]キム・ソンダル的炭酸水売りのカモ

Posted August. 20, 2015 07:18,   

한국어

海外に行けば、英語で食事を注文することは容易ではない。ハンバーガーを注文しても、店内で食べるのか(for here)持ち帰るのか(to go)尋ねられる。コーヒーとビールを注文すれば、どんな種類か根ほり葉ほり質問してくる。気楽に水を一杯飲もうとしても、従業員はまた尋ねる。「Sparkling or still?」これはまたどういう意味か。炭酸水かミネラルウォーターかを尋ねる簡単な表現にも、実戦英語に弱い旅行客は困り果てる。

◆TVドラマ「星から来たあなた」の主人公、チョン・ソンイ(チョン・ジヒョン扮)は失恋の心を癒そうと酒を飲んだ翌日、二日酔いを覚ますため冷蔵庫のディスペンサーボタンを押して水を飲む。冷たい水を飲むのが普通だが、チョン・ソンイは違った。炭酸水を選んで飲む。流行に敏感な視聴者がこれを見逃すはずがない。浄水した水を炭酸水にする機能を備えた冷蔵庫や炭酸水そのものへの消費者の関心が高まり、売り上げが上がった。

◆炭酸水の泡がはじけるような爽やかなイメージが韓国に合っていると韓国観光公社は判断したようだ。韓国観光のブランドを「Korea、Sparkling」とし、2007年11月、米ニューヨークで各国の外交使節に韓服ファッションショーやビーボーイの公演、韓国料理の晩餐など韓流を広報する行事を行った。しかし、炭酸水広告を連想させる表現が果たして韓国を伝えることに相応しいのかをめぐって論議が少なくなかった。政権が変わり、この表現の使用は泡が消えるようにうやむやになった。

◆水を買って飲む時代が開かれたのがつい先日のようだが、いつのまにか炭酸水市場まで急成長した。若者の間では特に輸入炭酸水の人気が高い。女性消費者連合によると、イタリアのサンペレグリノ炭酸水の国内市販価格が現地より7.9倍高く、別の輸入炭酸水も味と効能でほとんど差がないのに国産よりはるかに高いと調査された。大同江(テドンガン)の水を売り飛ばしたキム・ソンダルが炭酸水売りに化けた格好だ。韓国の消費者だけが輸入炭酸水のカモになっているようだ。

韓起興(ハン・ギフン)論説委員 eligius@donga.com



eligius@donga.com