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[オピニオン]後輩長官と先輩総長の「異なる道」

[オピニオン]後輩長官と先輩総長の「異なる道」

Posted June. 20, 2015 06:58,   

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黄教安首相の後任法務部長官として、金賢雄(キム・ヒョンウン)ソウル高等検察庁検事長が事実上発表のみ残されている状態だ。大統領府は、黄首相の推薦を受けて近いうちに長官人事を発表する予定だ。金氏は、黄首相の長官在任中に次官として1年2か月間補佐し、呼吸を合わせてきた。1979年の総選挙で全羅南道高興(チョルラナムド・コフン)・宝城(ボソン)で無所属で当選したキム・ス元共和党議員の息子だ。

金検事長は、金鎭太(キム・ジンテ)検察総長より司法試験に2年遅れて合格した。それで、ソウル瑞草洞(瑞草ドン)の検察庁舎の周辺では金総長の進退を巡り、噂で持ち切りだ。しかし、後輩の金検事長の長官就任のため、金総長が辞任することはない。

1988年、検察総長の任期制が導入されてから就任した18人の検察総長のうち、わずか6人だけが任期を全うした。検察内部では、政治的中立を保障するために、検察総長の任期制は守られるべきだという世論が圧倒的だ。金総長も同様に、任期を全うしたいという意志が強い。

大統領府な後任長官を検察総長より先輩から選ぶために、スクリーンしたが、結局探すことができなかった。対象者として取り上げられた人のうち、大手法律事務所に就職したり、弁護士として開業した人は、前官礼遇の議論から自由ではいられなかった。聴聞会の過程で、ひどい目にあった黄首相の弁護士時代の収益より、さらに多額を稼いだ人たちが大半だった。金検事長の抜擢は、朴槿恵(パク・クンヘ)政権での初の湖南出身法務部長官だという公平人事の意味もある。

金総長の任期は今年12月1日で期限切れとなる。一部では次期検察総長が無事任期を終える想定の下、その次の検察総長を2017年の大統領選挙直前に任命しなければならない政治的負担を根拠に、金総長の退陣論をもっともらしく流している。しかし小説だ。大統領府側は、金総長に後輩を抜擢せざるを得ない事情をすでに説明した。金総長の進退問題は決着がついた事案ともいえる。

司法試験の先輩後輩が逆転された事例は、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の時、「司法試験の期数破壊」の人事で10年も後輩の康錦實(カン・グムシル)長官と宋光洙(ソン・グァンス)総長、3年下の千正培(チョン・ジョンベ)長官と金鍾彬(キム・ジョンビン)総長、李明博(イ・ミョンバク)政権時代の1年後輩の李貴男(イ・グィナム)長官と金鑭圭(キム・ジュンギュ)総長を取り上げることができる。このうち、千長官と金総長だけが、東国(トングク)大学のカン・ジョング教授の拘束捜査を巡り対立した。結局、千長官は、「大統領府の指示」によって捜査指揮権を発動すると、金総長は就任から6か月後に抗議のために辞表を出した。金泳三(キム・ヨンサム)政権時代、金起秀(キム・ギス)検察総長は1年後輩の金鍾求(キム・ジョング)ソウル高等検察庁検事長が長官に任命されると、任期を1か月後に控えた状態で辞任した。

与野党は黄首相の承認投票に合意しながら、前官礼遇の監視を強化する方向に、聴聞会制度を改善することにした。このような状況では、法務部長官に政治家が任命される事例が増えかねず、長官と総長との期数逆転も頻発する可能性が高い。

検察総長を歴任したとある元老法曹人は、「期数の問題ではなく、長官と総長は根本的に役割が異なることをはっきりさせる必要がある」と語った。大統領府の指示を受けなければならない長官には長官の道があり、政治的中立を守り、捜査の独立性を守らなければならない総長には総長の道があるという意味だ。「成完鍾(ソン・ワンジョン)リスト」の最終捜査結果を発表すれば、検察は「手加減捜査」という批判に直面せざるを得ない。金総長の気持ちは穏やかでないだろう。