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[オピニオン]「居眠り罪」の量刑は死刑

[オピニオン]「居眠り罪」の量刑は死刑

Posted May. 15, 2015 07:20,   

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「居眠りで命をかけますか」。けだるい春の日、高速道路を走っていると、はっとするような看板があちこちで目につく。「居眠り運転の終着地はこの世ではありません」、「居眠り運転!自殺であり殺人」といった刺激的な警告文にハンドルを握る手に力が入る。韓国道路公社が、全国約2700ヵ所に多少行き過ぎと思うほどストレートな警告版を掲げた。居眠り運転による交通事故の死亡者は年平均180人だが、特に春の事故が多いという。

◆眠気は自然な生理現象だが、病気の場合もある。昨年冬、カザフスタン北部のカラチ村では、住民数百人が原因の分からない眠り病にかかった。一度眠ると何日も目を覚まさず、身体のマヒや幻覚症状も現れた。原因不明の病気の治療法を発見できなかった当局は、全住民を他の場所に移住させると明らかにした。アフリカの風土病である睡眠病は、ツェツェバエが中間宿主だ。治療を受けなければ、徐々に昏睡して死に至る。

◆高射銃処刑説が流れている北朝鮮の玄永哲(ヒョン・ヨンチョル)人民武力部長の罪名の1つが、先月24、25日に金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が出席した人民軍訓練幹部大会で居眠りをした不敬罪だ。4月26日付の労働新聞には、実際に金第1書記から2つ目の席に座った玄氏が目を閉じている写真が掲載された。金第1書記が叔母の夫である張成沢(チャン・ソンテク)氏を処刑した時、「うわの空の拍手」を問題にしたことからも、年配の幹部が丁重な態度を取らなければ、自分が若いから無視していると感じるようだ。

◆大企業の総師には、役員会議中に自分が話すことを書き取らなければ気分が悪いと言う人もいる。朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が主宰する会議で、長官と秘書官が手帳を取り出し熱心に書き取る姿も、権威主義的な風景だ。北朝鮮の高官も、一言も逃さないよう金第1書記の話を熱心に書き留める。どうであれ、張氏の「うわの空の拍手の罪」に続き玄氏の「金正恩会議で居眠りした罪」まで、北朝鮮の高位層も命を保つために薄氷を歩いているかのようだ。

韓起興(ハン・ギフン)論説委員 eligius@donga.com



eligius@donga.com