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[オピニオン]「暴言の達人」鄭清來

Posted May. 09, 2015 07:21,   

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最大野党新政治民主連合の鄭清來(チョン・チョンレ)最高委員は、何度も暴言を巡り議論を招いた。2012年は新年の四字熟語として「明博薄命」を自分のツイッターアカウントに掲載した。美人薄命に喩えて、当時の李明博(イ・ミョンバク)大統領に早く死ねという呪いの言葉を浴びせかけたのだ。2013年は国家情報院の大統領選挙介入を批判しながら、「バキンエ(入れ替わった)は部屋から立ち退け、入れ替えた子たちは刑務所に」という文を掲載した。朴槿恵(パク・クンへ)大統領を、「パク・クンへ」と発音が似ている「パキンエ」に卑下して呼びながら、退くよう求めたのだ。

◆彼は一昨日の党最高委員会議で、朱昇鎔(チュ・スンヨン)最高委員に、「辞退するかのようにうそをつくのがもっと大きな問題だ」と皮肉った。朱委員が4.29再選補欠選挙の惨敗の責任を取って辞任しようとして、覆したことを攻撃したのだ。腹が立った朱議員は、文在寅(ムン・ジェイン)代表が引き止めるのも聞かず、出て行って辞任の意思を明らかにした。文代表は、鄭委員に謝罪するよう要求したが、鄭委員は、「謝罪する理由などない」と拒否し、ただでさえ騒がしい新政治連合は、一日中暴言騒動で騒々しかった。

◆政治家のレベルは、ほかならぬ言葉のレベルだ。政治家は辛らつな批判をしたければ、ウィットを使うこともできる。野暮だった旧ソ連書記長のフルシチョフすら、「政治家は川のないところにも、橋を作る」などの素敵な言葉を口にすることができた。鄭委員は口先だけで辞任を叫んだ朱委員を批判したかったなら、「辞任は言葉の問題ではなく、意志の問題だ」と皮肉ることもできたはずだ。「うそ」などの激しい表現は、喧嘩を売る気がなければ、誰かの面前で使える言葉ではない。

◆鄭委員は、文代表が2月の就任直後の最初の日程として、国立ソウル顯忠院(国立墓地)の李承晩(イ・スンマン)や朴正熙(パク・チョンヒ)元大統領のお墓参りをすると、「ドイツがユダヤ人虐殺を謝罪したからといって、ユダヤ人がヒットラーの墓を参拝することができるだろうか」と批判した。二人の元大統領が独裁をしたとはいえ、ユダヤ人600万人以上を殺したヒットラーに喩えたことは、バランス感がない。当時、与党セヌリ党は鄭委員を、「最高委員ではなく最悪委員だ」と皮肉った。最高委員に相応しい言葉の品格を持つべきだとこと自体が、鄭委員には無理だろうか。

宋平仁(ソン・ピョンイン)論説委員 pisong@donga.com