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[オピニオン]2階建ての京釜高速道路

Posted April. 09, 2015 07:22,   

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「より早く、より安く、より頑丈に」。1968年2月1日に鍬入れして、1970年7月7日に開通した京釜(キョンブ)高速道路建設当時の3大スローガンだ。1年間の政府予算が1600億ウォンだった時代、総建設費だけでも400億ウォンと試算された高速道路を建設する計画は、開始から野党の激しい反発にぶつかった。京釜高速道路の建設は、朴正熙(パク・チョンヒ)大統領の大統領選挙公約だった。1967年、再選に成功した強力な推進力で推し進めて、2年5ヵ月後に428キロの経済大動脈が誕生した。

◆京釜高速道路を建設した時は、マイカー時代の到来などずっと先のことだったので、今のような交通量は見込めなかった。特に、近年は板橋(パンギョ)や東灘(トンタン)などの新都市が京釜高速道路の左右に立ち並び、世宗市(セジョンシ)まで建設されたことで、五松(オソン)から漢南(ハンナム)大橋までの京釜高速道路の区間は、徐々に中速道路、低速道路となっている。そのため、京釜高速道路の首都圏区間に2階建ての高速道路を作るか、地下高速道路を作るべきだという声が、アイデアレベルでたびたび出ている。

◆「国民が暮らしやすい都市のため、第2の京釜高速道路を構想したり、京釜高速道路を2階建てにしたりすることもできる」。李完九(イ・ワング)首相が一昨日、初の記者懇談会で、世宗市は交通を含め、インフラが足りないという指摘を受けた後に出した案だ。「2階建ての京釜高速道路」発言の著作権は、故鄭周永(チョン・ジュヨン)現代(ヒョンデ)グループ創業者にある。1992年、統一国民党を立ち上げ、年末に大統領選に立候補して、「マンション供給価格の5割引」と共に、「京釜高速道路を2階建てに建設する」という公約を打ち出したが、落選したために、公約検証のチャンスも水の泡となった。

◆すでに作られる高速道路の上に2階建ての道路を作るのは、韓国の土木技術では不可能ではないだろう。国土交通部の関係者は、「国土計画や事業的側面で考慮すべき問題だ」といい、「アイデアレベルで出てきた発言のようだ」と答えた。ソウル江南(カンナム)を突っ切って首都圏に続く2階建ての高速道路は大規模工事だ。漢南橋から良才(ヤンジェ)インターチェンジまで、高速道路を塀のように取り囲んでいるマンションの住人の出方も分からない。李首相がどれほど熟慮して、この言葉を口にしたのか分からない。

高美錫(コ・ミソク)論説委員 mskoh119@donga.com