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[オピニオン]新しい道路の周辺には国会議員の土地があった

[オピニオン]新しい道路の周辺には国会議員の土地があった

Posted April. 07, 2015 06:54,   

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盲地とは、文字通り目につかない土地のことで、道路に接していないため利用価値の低い土地のこと。道路と繋がっていないため、住宅や建物を建てることもできない。そのため、普通は周辺の土地価格の何分の1という安値で取引される。このような盲地を歴とした道路の通る高価な土地に変える神通力を発揮できる人間がいるが、それはほかならぬ国会議員たちだ。

◆国の予算を審議する国会議員たちが、自分たちの所有する土地の傍に道路を作るための予算を組んでもらい、個人的な利益を手にするといった事態が起きている。盗人に鍵を預けるも同然だ。与党セヌリ党の姜吉夫(カン・ギルブ=蔚山蔚州)議員は、蔚州郡産業団地への進入路の更なる建設の名目で280億ウォンの国家予算を組んでもらったが、新しくできた進入路周辺には姜氏所有の土地があった。道路ができた後、姜氏所有土地の地価は、この10年間で約5200万ウォンから4億ウォンあまりへと8倍になった。国会議員の所有の土地ですらこの有様なのだから、議員たちが有力な地主たちから頼まれて道路を作らせたケースも多いだろう。

◆自ら理事長を務める大学に隣接したインターチェンジ(IC)拡張予算を確保した議員、自身が所有するオフィステルが立地する地域周辺を早く開発すべきだと圧力をかける議員など、不動産関連利益を確保する手口もさまざまだ。公職者倫理法は、「国または地方自治体は、公職者が遂行する職務が公職者の財産上の利害に関連して、公正な職務遂行が難しい状況が起きないよう利害衝突防止に努力しなければならない」と定めているが、国会議員たちには通用しないらしい。

◆妻の母親が、京畿道盆唐(キョンギド・プンダン)の盲地を購入して「韓国のビバリーヒルズ」に変えた李完九(イ・ワング)首相は、聴聞会で「知り合いの議員から紹介され、一緒に行ったことがある」と話した。当時、忠清南道(チュンチョンナムド)の地方区議員だった李氏だが、京畿道まで進出したのを見ると、国会議員たちの不動産への関心は相当大きいようだ。毎年、国家予算案の審議で、議員たちが要請する「メモ予算」が3兆ウォンに上る。地域発展に必要なこともあるが、議員個人の利害関係が絡んでいる可能性が高い。全数調査をしてでも、公益にかこつけて私益を追求する議員らのリストを公開し、その防止策をまとめるべきだ。

申然鐏(シン・ヨンス)論説委員 ysshin@donga.com