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[オピニオン]モノのインターネットと創造経済

[オピニオン]モノのインターネットと創造経済

Posted March. 11, 2015 07:23,   

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赤ちゃんがおしっこをすれば保護者に知らせるオムツ、住人のスマートフォンに繋がっていて、玄関の前に立っている人の写真を撮って伝送してくれる呼び鈴、スマートフォンを電気釜にかざせば、調理法が入力される電気釜、乗れば心拍数まで測定する体重計…。製品の固有機能にインターネット機能を加えたモノのインターネット(Internet of Things=IoT)商品だ。目の不自由な人も運転できる「グーグルカー」は、IoT技術の頂点を示している。

◆米情報技術(IT)研究や諮問会社のガートナーは2020年まで、パソコンやタブレット、スマートフォンなどの伝統的なネット機器を除いても、260億ウォン台の機器がネットに繋がるだろうと見込んだ。付加価値も膨大なものであり、2020年までにIoT産業の売上げは300兆ウォンに上る見通しだ。シスコの最高経営者(CEO)ジョン・チェンバーズは、IoTは「ハイテク産業史上最も大きな出来事になるだろう」と予見した。

◆「情報大国」を自任する韓国のIoT競争力は、100点満点に52.2点、主要20ヵ国の内12位に過ぎないという成績表が出た。コンサルティング会社・アクセンチュアの評価結果、米国が64点でトップにつき、その次はスイス(63.9点)とフィンランド(63.2点)だった。韓国は、研究開発(R&D)コストや人的インフラ、大衆の製品購入や新技術の受け入れ能力では悪くない点数が付けられたが、事業基盤(14位)や革新エンジン(13位)の面で遅れた。技術があっても投資誘致が難しく、リスクを背負おうとする企業家精神も足りないという意味だ。

◆技術が市場へと繋がらない現象は、IoTだけでなく韓国ベンチャー生態系の古くからの問題だ。米国は圧倒的な規模のエンジェルキャピタルがベンチャー企業の失敗を喜んで容認してくれる。韓国のベンチャーキャピタルは、規模が小さいだけでなく、失敗しない技術や短期間で成果を出せるところにだけ資金を提供しており、「ベンチャー(冒険)」という名がもったいない。「IoT関連の新製品を作るために投資家を訪ねていけば、先に試作品を持ってくるよう言われる」という。IT先進国からIoT先進国に進むことこそ創造経済だろう。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com