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[オピニオン]「料理する男」と「父親をお願い」

[オピニオン]「料理する男」と「父親をお願い」

Posted February. 23, 2015 07:18,   

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最近、既婚女性の間で最も話題となっている芸能人は、ほかならぬチャ・スンウォンだ。カカオトークやフェイスブックには、「チャ・スンウォンの妻は、一体前世にこの国を何度救っただろうか?」とうらやましがる書き込みで溢れている。TvNの「朝昼夕の三食」で見せた彼の料理の技が、専門シェフに劣らないからだ。魚を切り刻んで作ったおでんから食パンまで、作れないものなど無い彼に、「料理する男はセクシーだ」という褒め言葉が後を絶たなかった。

◆旧正月の連休に、「朝昼夕の三食」と共に人気を集めた芸能番組は、SBSの「パパをお願い」だった。男性芸能人4人が自分の娘と自宅で過ごす24時間を観察し、親子関係を再照明した番組だ。「お父さんは私の誕生日すら覚えていないはずだ」という俳優チョ・ジェヒョンの娘の衝撃的な発言と共に、この時代のさまざまな父親の姿を盛り込んでいる。2008年に発売された申京淑(シン・ギョンスク)の小説「母をお願い」は、いつも傍で私達の面倒を見てくれる、だから独自的な存在であることを忘れていた母親の人生を描いた。「父親をお願い」は、家族関係の中で、母親に比べて疎外されてきた父親の方に照明を当てた。

◆観客数が1381万人を突破した映画「国際市場」も、韓国戦争後、苦難の現代史の中でたくましく家族を守ってきた父親の人生を描いた。「国際市場」の父親は家族のための全てのことを犠牲したが、家族とのコミュニケーションはあまりない家父長的な父親なら、最近の男たちに求められる像は、家族との関係を重視する思いやりのある父親では無いか。俳優のソン・イルグクの育児日記や料理するチャ・スンウォン、「父親のお願い」の人気はこのような流れを反映している。

◆数年前、「休日には何をする?」という質問に、若い男の後輩からためらわず、「子供の面倒を見なければ」といわれてショックを受けたことが記憶に新しい。女性の私も、職場では会社の仕事をないがしろにすると思われることが気になって、うちのことは余り口にしなかった。時代の変化はいつも、予想より一歩早い。政府が先日少子化対策をまとめたが、効果は無いだろうという評価が多い。育児休職の半分は男が使うように義務付けることでもして、現代的な父親の役割を生かしてみるのはどうだろうか。

申然鐏(シン・ヨンス)論説委員 ysshin@donga.com