Go to contents

[オピニオン]経済発展の邪魔者たち

Posted February. 09, 2015 07:20,   

한국어

中堅経済学者の崔勝老(チェ・スンノ)博士(自由経済院副院長)が、「経済発展の邪魔者たち」というタイトルの本を発売した。図書出版「ベクニョンドンアン(百年間)」が企画した「大韓民国のアイデンティティ叢書」の6つ目の本だ。崔博士は、「大韓民国は貧乏や抑圧から抜け出せなかった数多い国々の人たちがあこがれる偉大な成功を成し遂げたが、ここまで来るのに反対や邪魔も多かった」と記した。京釜(キョンブ)高速道路、浦項(ポハン)製鉄、千聖山(チョンソンサン)トンネル、セマングム干拓事業、BSE(狂牛病)騒動のときの「反対のための反対」は、必ず読むに値する。

◆京釜高速道路の建設時は、野党議員らが道端に横になって、「優良農地を毀損するなんてとんでもないことだ」、「富裕層専有物の高速道路に決死反対」を叫んだ。ソウル大学商学部の教授たちは反対声明を出した。邊衡尹(ビョン・ヒョンユン)ソウル大学教授は、「少数の金持ちらが、若い妻や妾らを傍に乗せて、全国を遊びまわる遊覧路になるだろう」と批判した。大院君(テウォングン)が景福宮(キョンボクグン)の建設のせいで崩壊したように、朴正熙(パク・チョンヒ)は、京釜高速道路の建設で滅びるだろう」という毒舌もあった。

◆浦項製鉄の建設時は、「鉄鋼産業で採算性が合うはずが無いじゃないか」、「製鉄工場を建設しても燃料もなく、使途も無い」という批判が殺到した。鉄鋼は輸入し、米を栽培すべきだという主張も出てきた。物流大動脈の京釜高速道路や現在ポスコに変身した浦項製鉄を除き、韓国の成功神話は物語れない。私は、開発連帯国家指導者の産業化を巡る決断や野党の民主化闘争を共に高く評価しているが、経済のみで言うなら、各界の反対論者らの主張は、未来を見通せなかった短見があった。

◆経済発展の邪魔者たちは、今も社会のいたるところに陣取っている。極端な左派勢力や正義・平等・進歩を打ち出しながら、南米やギリシャの失敗モデルの二の舞を踏むという勢力が代表的だ。全面的な税金福祉の弊害を減らすよりは、企業の海外脱出や雇用減少を煽る法人税引き上げを口にする政治圏も同じだ。朴正熙大統領は数々の反対を押し切って、産業化の奇跡を成し遂げた。朴槿恵(パク・クンへ)大統領は、父親の洞察力は推進力には及ばないが、ポピュリストの性向は少なくないような気がする。経済発展の邪魔者たちが付け入る隙間の多いリーダーシップだ。

権純活(クォン・スンファル)論説委員 shkwon@donga.com