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[オピニオン]「ゴルフ禁止令」という幽霊

[オピニオン]「ゴルフ禁止令」という幽霊

Posted February. 05, 2015 07:04,   

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1989年、金泳三(キム・ヨンサム)統一民主党総裁は、金鍾泌(キム・ジョンピル)新民主共和党総裁と安養(アンヤン)CCでゴルフをした。10月の維新以降、ゴルフを辞めていた金泳三氏は、ドライバーを振ろうとして尻餅をついた。同日の「29ホールのゴルフ会同」は、二つの野党と与党民正党による「3党合同」の流れを作った。金泳三氏が権力の座についた出発点が、ゴルフから始まったことになる。しかし金泳三氏は、大統領に就任した後は「在任中ゴルフはしない」と宣言し、「ゴルフ禁止令」を出した。

◆金泳三政権以来、金大中(キム・デジュン)と盧武鉉(ノ・ムヒョン)の両政権下でも、公職者らは慎重にゴルフをした。在任中、自由にゴルフをした李承晩(イ・スンマン)や朴正熙(パク・チョンヒ)、盧泰愚(ノ・テウ)政権とは異なる雰囲気だった。李明博(イ・ミョンバク)前大統領は、任期前半はゴルフをしなかったが、任期後半になってから解除した。いくらなんでも、大統領がゴルフをしないとなれば、公職者らも自粛せざるを得ない。

◆2013年3月初頭、朴槿恵(パク・クンへ)大統領は、北朝鮮の挑発脅威の中でも週末にグットショットを飛ばした一部の軍将軍に対して、強く警告したことがある。公職社会からは事実上、ゴルフ禁止令として受け止められた。3ヵ月後の閣議で、当時の李敬在(イ・ギョンジェ)放送通信委員長が買って出て、「ゴルフ解禁」を建議したが、朴大統領は何の反応も見せなかった。1ヵ月後、朴大統領は歓談の途中、とある首席秘書官から「接待ゴルフでなければ、休日はゴルフを楽しんでもよいのではないでしょうか」と尋ねられると、「ご多忙の中、果たしてそんな時間があるのでしょうか」と切り返した。その後、ゴルフ禁止令は、現政府の公職社会の不文律となった。

◆朴大統領は昨日、閣議に先立って、閣僚たちとお茶を飲みながら、ゴルフ禁止令を出したことなど無いというニュアンスで語った。ゴルフ禁止令は幽霊だったとでもいうのだろうか。自分が名誉会長を務めている「2015プレジデンツカップ」のゴルフ大会のことを切り出しながら、「ゴルフ活性化対策をまとめてほしい」とし、「ゴルフ解禁」を確認した。公職社会はこのニュースに喜びながらも、依然、様子を伺っている様子だ。ゴルフ場にもキャディーや芝生を管理する作業者、飲食店の従業員など、庶民の雇用源が多い。ゴルフを活性化させるためには、朴大統領から先にゴルフクラブを握るのもよいだろう。

崔英勳(チェ・ヨンフン)論説委員 tao4@donga.com